5-2

(。。知ってたんですね、アナタも)


相沢の父親は、首を横に振って、

(私だけじゃない)、と言った


(昔の手紙の事も愛から良く聞かされて、嬉しそうに話してたよ

君がその男の子とは、最近まで解らなかったけどね)


(それじゃ、気付いたのはこの間って事ですね?

彼女も。。)


酸欠と罪悪感のどちらかは解らないけれどグチャグチャの心で

胸の苦さも増していった。。


(わるかったね、こちらの都合で惑わせてしまって)

相沢の父は深々と頭を下げた、それはきっと離婚の事だろう


(いえ、それは俺もですから)


優しい目尻で俺と同じく悪いという気持ちだと思うと

自分の事が小さい男に思えてくる。。。


相沢の父親は申し訳ないという言葉が顔に出ている

気がした。。






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