第5話 答え逢わせ

(くそっ自転車が、あぁもう!)

数日前に、鍵が錆びていたから、新しく作り直してもらっているのを忘れていた

憤りをエネルギーにして全力で走り相沢の後を追った


彼女が真っ直ぐに帰宅しないとか、友達の家に泊まるかもしれないとか

そんなものは微塵も考える事もなく 


家に居ることだけを信じた

店に着き、呼吸を整える間、心臓の音が息を吸う度に、ハッキリと聴こえた


(すみません。。

相沢は、相沢さんは帰ってますか?)


店主に、相沢の父親に尋ねると

こっちの顔色をまず心配された


(大丈夫ですか?取り合えず、落ち着いて水でも飲んで)

差し出された水をゆっくりと飲み干してもう一度尋ねた


(あの、相沢さんは居ますか?)


店主もようやく俺だと気づいてくれた。。


(そうか。。やっぱり、さっき帰ってきたよ、相沢君。。)

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