4-4

感情のリセットが出来る位ならやりたいぐらいだ

相手に対しても本心だし、後悔もない、けど、いつも最後に残るのは

虚しさだけで、全身の力が抜けていく感覚が、いつもいつも慣れずにいた


せめて今は、一人きりのこの部屋でぼんやりとしたかった

壁に体を預けて放心していた


(なんでいつも、振った後にそうゆう顔するの?棚町くん)


紛れもなく、聞こえたのは背後からだった。。

そして、振り向くと相沢が本棚の死角から姿を見せた


この部屋は文芸部員の部屋で、振った相手は、活動がないこの日に俺をここに呼んだ

そして、相沢がここの部員なのを俺は知らなかった。。


(疲れてるんだよ、相手を振るのも楽じゃないんだ。。て言うか盗み聞きか?)


(違うわよ!本を置きにきただけ。。疲れるなら振らないで相手とちゃんと向き合えば?)


(はっ?よく言うね?自棚なの?)


脱力気味に淡々と返事をした、さっさと部屋を出ようと鞄をもって

相沢の横を通る



(待って!)グッと、バッグのベルトを引っ張ってきた


俺は掴まれた鞄の両手を突き放す


(ちょっと、話の途中でしょ!最後まで聞きなさいよ)


そう言って相沢は、今度はドアの前に体を置いて抵抗し始める


(チッ)


俺の舌打ちに、相沢の顔は恐怖で硬くなる


(場所は変える。。空気悪いだろ、屋上に移動する)



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