3-2

(ほら!プロフィールしろ、棚町、第一印象は基本だぞ?)


色々と語源は間違ってはいるが(そうですね?)と見送った



(みんな静かにしろ!)もう一度、この体育教師が余計な勝を入れた


更に、ハードルと期待を上げれられるのは困る

これ以上煽られたら、バカなテンションでいかない限り

なに言ってもスベるだけだ


多少クラスがザワ付いていたほうが、自分の話しの流れには丁度いい

こうゆうのは自身が持つ、テンションと他人とのバランスが大切なのに

クサレ教師がぶち壊しにした。。


(あのー。。先生少し声でかいです

棚町優期です、母との二人暮らしで、この町も知らないので

色々とよろしくお願いします)


結局、俺のこの発言で、更に音が止まったが

アルカイックな笑顔と、当たり障りなのない

自己主張をしてその場はしのいだ



(それじゃー席だけど 相沢の隣だったな、アイツはどうした?)


(きてませーん、多分、遅刻でーす)


クラスの生徒たちが笑っている


(またかぁー、今日も電話がくるなきっと)

教師の言い方から、不良の二文字が連想できた


しかし、周りの生徒はゲラゲラと笑い続けている


指定された席は最後尾のドア側だった

そして、よれいが鳴り終わるギリギリの時に

後ろのドアから誰かが入ってきた


全員が俺の方に視線を向けて、相沢ー!と口にした


担任は注意よりも先に

(なんで泥だらけなんだと?)質問していた

どんな状況なのか見てみたい気持ちも強いけど、聞いてる内容と想像で

振り向くことを躊躇してしまう


(へへへ。。すんません、おばぁちゃんが田んぼに埋まってたから、助けてて)


(フッ。。)



思わず鼻で笑ってしまい、その瞬間、クラスがまた

爆笑に包まれた


(妙な言い方をするな、埋まっていたのはどうせ足だろ?

とりあえず着替えてこい)


(へーい、ん。。?転校生?)

相沢という女子生徒に認識して言われた事で、自然と振り向く事ができた

が、彼女は既に教室から出ていった後だった


(自由すぎる。。まぁいいか)



朝のホームルームを終え、もう一度職員室に戻り

先に話した通り、残りの家のゴタゴタもあるからと

一周、敷地を案内してもらってから帰る事になっている 

担任に、さっきの自由人にも、よろしくと伝えといて貰えるように頼み


帰る準備をしに教室にバッグを取りに行くと

さっさく、フレンドリーな男子生徒に声を掛けられた


(おおー転校生、さっき相沢が探してたぞ?泥のまんまで、

て言うか、帰んのか)


(あぁ、顔合わせだけだからね、家の事が片付いてないからな)


(へぇーそっか じゃーお疲れー)



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