第14話 ある予言に出てくる災い
〔ちと、娘を鍛えてはみないか?〕
〈どう言う事で?〉
〔勧誘かな?私は素質がある者を探し、旅をして居る。5年ぐらい滞在して、娘を鍛え上げて、儂らの隠れ里の予言にあった数年後に起こる災いに備えようかと思ってな〕
即興での作り話で心苦しいが、5年以内に確実に起こる事だからな。予言って言っていいと思う
〈予言?、災い?〉
〔…魔王だ〕
〈魔王だと!?復活すると言うのか!〉
前回の魔王イベント、言い伝えになってるのか。良かった。これなら話が早い。
〔復活かどうかは知らんが、だが数年以内とどこかに出現すると言うことだ〕
〈……間違い無いのか?〉
〔災いが本当に起こるかどうかはしらん。だが備えて置いても損はない。強くなっても、損はないだろ?〕
〈君一人ではどうにかならんのか〉
〔ははは、魔王は、10万の魔物の軍隊で攻めて来ると言う。一人で太刀打ちできると思うか?〕
正直に言えば、
〈…私の一存で判断できない。嫁と相談させてくれ〉
〔ああ、構わない。その嫁も…いや素質ある奴は何人でもいい鍛えてやる。だが、嫁と娘以外、魔王の件は伏せたほうがいいな。狂言って言われて白い目で見られたかないだろう。〕
「お父さん。お話まだ終わらないの?」
「あ、ああ、もう終わったところだよ。良かったなリノ、黒騎士さんも街に寄ってくれるって」
「本当に?」
腰に抱きつく少女に撫でる。
懐かれたな。いちご。
念話最中は無言だった筈だが、なぜお話中と分かったんだろうか。考えられる事は…
〔爺さんは嫁さんと何時も念話で話してるのか〕
〈そうです。リノ…ああ、あの子の名前です。あの子にはまだ聞かせたくない、仕事や大人の汚い部分の話の時に念話してますね〉
〔…では先に貴族を山に捨てに行ったほうがいいな〕
〈お気遣い感謝します。ああ、貴族と一緒にいた山賊は貴族の忠実の手下ですから一緒に捨ててください。そのほうが自然ですから〉
ああ、そう言えばあの山賊くせに貴族に様付けに嫌悪感なく、それが当たり前にように使い慣れてた感に見えたがそう言うことか。
〔分かった。じゃあ少し時間潰してから他の皆と上に来てくれ〕
といちごに合図してこの場を後にする。
〔しかし、まさか神のいないこの世界で"奉仕者"の職業の名前が出るなんてな〕
『この世界が正常に機能していたら、ギルドを中心とする無意識の信仰が確立してたでしょうね』
神を居なくとも、利益を齎らすギルドシステムに人の生活が成り立って居る。
〔スクナじゃないが本当素晴らしいね。神がいなくて正解だったよ〕
『な、何を言ってるのですか?』
〔後々分かるさ。この世界にに居る続ける以上避けて通れない。さあゴミを捨てに行こうか〕
と檻から汗ダクでもグッスリ寝てる貴族としその忠実な部下を出し、いちごに担がせる。
〔とりあえず、魔物の住処に捨てて置こう〕
と森の中へ入って行った
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