イッキに完結まで来ちゃいました。
おおむね満足ですが、他でも書いてあった通り心情描写がもう少し欲しかった部分もあります。
後半は物語の進行上止む得ないとは思いましたが、スチュアートの心の中の葛藤が突然だったのが少しだけ違和感。
もっと登場させて天使と悪魔の対決をさせてあげても良かった役柄だったと思います。
日に日に理性が戻り罪悪感に苛まれ奥さんに八つ当たりするとか……。
奥さんと子どもについても色々あったろうに割愛されてしまってる。どんな気持ちで結婚式に立ち会ったのだろうか。
グレイとメアリーがしっかり面倒見たとは思いましたが、出した以上は責任を取らないと。
魔王サイドが途中からおざなりなのは仕方ないとしても別ゲームの転生なのだからもっと詳細が欲しいというかそっちサイドよろしく!
最後に……最高でした!もっと読みたかったです!!
作者からの返信
読了、ありがとうございました。
スチュアートの葛藤が突然出てきたのは、プロットのミスに、書いている途中で気がついたからですね。
この時、急きょ奥さんと子どもを付け加えることになったので、記述が足りなくなっています。
勉強になった点なので、他の人の参考になるように少し書いておきます。
プロットのミスというのは、〝エピローグを迎えた後の世界がどのようになっているか〟を、ちゃんと固めておく必要があったということです。
当初は、単純に主人公は追放時とは異なって、冒険者として海に乗り出すシーンをイメージしていました。
これが物語の結末として当初から決まっている。
ところが、書いている途中で気がついた問題が、じゃあスタンフォード家はどうなるの? ということでした。
跡継ぎになる人物を登場させていなかったのです。
弟を反省して心変わりさせるのには、最初に悪役に書きすぎてしまっていて、とうてい読者には受け入れられないでしょう。
主人公も子どもがいない。とすると、弟に子どもを登場させないと、直系が断絶してしまうということで、書いている途中で設定をいじることになったのです。
(弟の子どもが跡を継ぐにしても、弟自身が反省しているシーンが無ければ、結局、主人公とスタンフォード家との間で確執が残ることになります)
結果として、まさしく取って付けたような妻子と中途半端な記述になってしまったのでした。
以上の私の反省点から、作者さんには、プロットを作る際に、自分がエピローグとしてイメージしているシーンだけでなく、エピローグ後の世界がどうなっているかを固めておいた方が良い、と申し上げておきたいと思います。
魔王サイドの別物語は、要望があるのでいずれ書きたいのですが、コメディが苦手なので困っている部分もあって……。
ちょっと駆け足になってしまいましたが、感想、ありがとうございました。
二人が幸せになれて良かった(^_^)v
作者からの返信
困難を乗り越えて結ばれた2人です。お幸せにと言いたいです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
編集済
フリージアが追放されるところからスタートしたのでしばらくフリージアが主人公なのかと誤解していました。フリージアの存在意義があまり感じられませんでした。魔王主人公のスピンオフ作品があると楽しめそうです。
恋愛要素より異世界要素が多く、異世界ジャンルの方が適しているのではないでしょうか。恋愛ものを期待していたので物足りなさがありました。
乙女ゲームものに内政ものが絡んできて意外性がありました。
ロナウド、天然なのかもしれないけど、ヒロインに誤解させっぱなしって、結構ひどいですよね。他の男を好きになっちゃったらどうするつもりだったんでしょう。
作者からの返信
藤浪さん、コメントをありがとうございました。
この作品は(もう執筆当時のことはおぼえていないこともありますが)脚本の勉強をしていたときのもので、プロットありきで書いたものでした。
恋愛部分については、中村あやえもんさんの『恋愛物語の作り方』を参考に、キャラ設定と、男女関係の基本形、「女性に恋を作る5つのステップ」を用いたような覚えがあります。
ちなみに男女関係の基本形と5つのステップとは、
女性は「守られる+手助けする」
男性は「守る+手助けされる」
(第1章 男女間での「恋の基本形」)
1.女性の設定を元に「脅威」を作る
2.脅威から助ける方法を作る
3.助ける側のメリットをなくし、デメリットを追加する
4.「脅威」「デメリット」を必要に応じて隠し、後で判明させる
5.実際に助けられる手順を作る
(第2章 女性に「恋」を作る、五つのステップ)
というものです。
あと次の記述を参考にしたかも。
「今まで自然にあった優しさが、実はなくなりうるものだと気がついて、「男性がいない」という本当の脅威を知る」(第2章 女性に「恋」を作る、五つのステップ)
kindleのものなのでページの表示はできませんし、あまり内容を書いちゃうとまずいのでこれ以上は書きませんが、この返信を読んでいる他の方の参考にもなれば幸いです。
またこの頃、ハーレクイン小説の書き方などもネットで調べてて、恋愛の成就に至る物語としていくつかのパターンがある。恋のライバルとか、お邪魔虫、誘惑する人などの障害とは別に、社会的障害を乗り越えるべき壁として2人を結びつけるものとして有効であるような内容のものがありました。(今ちょっと調べてみましたが、webページを見つけ出せませんでした)
ちなみにハーレクインぽくはできませんでした。
書いているときに、むしろ名前をつける人物かどうか迷ったのは、ギルドの人間です。日常的に接している人物だから、名前を呼ばないのは却って変だと判断して名前を付けましたが……。フリージアはサブプロットとして用意した魔王関係として再登場させる積もりでした。
オープニングのイメージは、アクション映画でよくあるパターンです。警察の強襲部隊が悪者のアジトを襲撃→解決後、警察署とかで次の事件発生→物語の中盤以後で最初の襲撃と絡む何かが判明するみたいな流れですね。
この場合、最初の突撃は、主要人物の紹介と物語全体のトーンを表す役割があります。
このころ(今もそうかもしれませんが)婚約破棄から始まるのがあまりに多く、それとは違ったものをと考えていた覚えがあります。なので、本作での婚約破棄の理由とか、結構適当。後から突っ込みがあったりしました。
このころ勉強の一環として読んだ『ストラクチャーから書く小説入門』の「物語のどこから始めるかべきか?」で「考えるべき要素は三つだけ、登場人物とアクションと舞台設定です」という助言があり、色々考えたすえに始まりと終わりは冒険者としてのセシルを描くことにしました。
ですが、始まりと終わりの時点で同じ冒険者でも、セシル自身、およびセシルを取り巻く環境、ロナウドとの関係は変化しています。それはセシル自身が勝ち取ったもので、彼女の成長の物語となっているかと思います。
なろうの方でも後からメッセージをいただいたんですが、脚本の知識に誤解を生じていたようで、おそらくこのプロットの量からは、本1冊分13万文字に納めるのが、そもそも無理だったようです。
その影響もあって、心情表現が少なくなり……と悪循環に。色々と勉強になった作品でした。たしかに心情表現が圧倒的に足りないので、恋愛という雰囲気ではないのかも。大幅に増量して書きかえるかもしれません。
なろうで要望があったのは、魔王のスピンオフと2人のイチャイチャ生活ですね。私自身、魔王のスピンオフは書きたいのですが、コメディ作品は書いたことがないので少し自信ができてからとなります。
ロナウドは、きっと他の人が好きにならないようにガードしていたと思います(笑
ひそかに、必死で。でもそのお陰で一緒に居るうちに家族みたいな意識をもたれてしまって、気が付いたのがロケットペンダントのところみたいな。あまり表現できていませんが……。
お読みいただき、ありがとうございました。
それからこの返信で、あやえもんさんのとか、他の書籍の内容も少し書いてしまっています。これは不味いとか指摘があった場合は、予告無しで、もっと簡単な返信にさせていただくかも知れません。その点はご了解願います。
追記
「脅威」には、「生命維持」「安全」「所属と愛情」「自尊心」「自己実現」などのレベルがあります(中村あやえもん前掲書)。
王道っていいですね。楽しく読めました。
悪役もやってることかなり悪いことなんだけど割りと嫌いではなかったです。
ざまぁシーンはしっかりざまぁって思ったけど。
アランの単純な愚直さは、国を背負うにはお馬鹿過ぎたのですかね。
少女漫画だと悪役令嬢の嫌がらせの証拠なんて、落ちていたハンカチひとつとか、嫌がらせの首謀者(この話だと魔王)と会話している場面の目撃とかぐらいのものなのでヒロインを守るヒーローとしてはある意味満点の対応ではあったのかも?
普通のOLが美少女に転生してイケメンに囲まれるなんて色々おかしくなるのもわかるしww
絶対浮かれる自信がある
作者からの返信
さくらちよさん、ありがとうございます。
初の悪役令嬢もので、悪事の程度とざまぁの程度に悩んだ覚えがありますね。それでもお楽しみいただけたようで、嬉しいです。
正直、配役を枠に当てはめすぎたかなって思わないでもないです(笑)
確かに特定の相手がいない状態で、素敵な男性に囲まれ(しかも自分と相性が良くてアプローチされて)ると、心が揺れ動きそうですね。
本作では、追放→冒険者で自由にというのが規定でしたが、そういう揺れ動く作品もいつかは書いてみたいです。
どうもありがとうございました。
取り潰された家や商家、奴隷や娼婦、国外追放になった人らのその後の描写が無くてしょんぼり
全ては掬い上げられないけどその被害者らは放置で大団円なの?
作者からの返信
お読みいただき、ありがとうございます。
なにぶん昔に書いたものなので、覚えていないことも多いのですが、元の社会には戻らないので、不条理に奴隷などになっていた人はさかのぼれる場合は解放、ただしすべてが救えるわけではなく、それぞれの人が、それぞれの新しい道を選んだりしている「復興」のイメージです。
社会派小説ではないので、焦点を主人公たちに絞ってエンドにして、新たな旅路という余韻を残すことを狙っていたと思います。