4-4

他に質問も無くなった所で

母親が少し遠くに停めている車を、移動させると言って姉と出ていった


私はその間、待合室でさっきまで話していた看護婦さんと

おこげと一緒に待っていた


私の方から看護婦の人に質問した

(猫をたくさん飼っていると聞いたんですけど、なん匹いるんですか?)


(三匹ですね、うちも全員野良の猫ですよ)


三匹と言われて、直ぐに思ったことは、純粋にお金の事だった

私は今後の為にと 保険の事を質問した

(やっぱり保険は、一匹ずつにですか?)


看護婦の女性は、(人間とそこは同じですね)と言って


自分の猫達も全員は入っていないとも話した

そしてこうも言った


(ただ、毎月少しづつ何かの時の為に積み立ててますよ

もしもの時に助けられる可能性も増えますし)


私はその通りだと思った

人によっては、一匹に高い保険は掛けられない事もある


だけど毎月、二千円でも、三千円でもコツコツ貯めておけば

例えば、一年後、手術をしなくちゃいけない程の病気になったら


そのお金があれば、金銭的に[諦める][仕方ない] 以外の選択しも増えると思う


今回は私の場合は、家族の同意でなんとかなったけれど

もしかしたら、諦めるしかない状況にもあったから


選択肢のない、死の受け入れは、考えたくもない。。


動物に対しても、命の重さは変わらないはずだし

ましてや、ペットだから 仕方ないしか選べない状況を作るのはしてはいけない


だから保険に入れることは良く考えるべきだ

動物にも生きる選択を与えるために


それが無理なら、看護婦の人が言ったように

少しづつ貯めたお金でも、助けられる可能性は増えるのだから


私は先生の言葉を聞いたあとお礼を言った

(参考になりました)


そして、おこげを見つめて心に命じた

どんなに小さい努力でも、おこげの為に出来る事を考えること

そしてそれを途中で辞めないこと






手術日2014 02 01

書いた日2015 02 28

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る