4-2
全身が悪寒に包まれた
口元と上下の歯がガチガチと音をたてた
今は、管の様な物で、直接尿を出していて
膀胱が完全に膨らむのを待っていると言われ
本当なら手術後、二日目には退院だったが
膀胱の膨らみを確認する為に一週間の延長となった
毎日と言って良いほどおこげに会いに行き
回数を重ねる毎に、おこげは食欲も出ているし
表情も明るくて、久しぶりに元気な顔だった
目もクリクリと丸く、生気が戻った様にみえる
声はハキハキした高めで可愛い鳴き声で
病院の人が横切ると ご飯の催促をしたりと安心できた
看護婦の人には、人懐っこい性格ですねと言われた
とても嬉しかった、社交辞令を感じないスタッフだからこそ思えた
だから今日まで、純粋に猫、以外の心配はしなくてすんだ
心から感謝した
その日のお見舞いも時間一杯いて
帰るときに、前にみた、視界を封鎖されたケージの
プレートが一番奥に移動していた
しかし、今回は封鎖板がなく
私はちらっと見るだけにして部屋を出た
一つ解ったのは飼い主の名字と、猫が衰弱している姿だった。。
そのあともお見舞いを続けて、夕方の時間に姉と
様子をみに行った日があり
その時は先生にも話をしたいと言われていたから都合が良く
着いてからまず先に、話をされる
それは、おこげが居る部屋での説明となった
おこげの退院の予定日だった
先生は現状の体調の事を詳しく教えてくれて
姉はおこげの相手をしていたので、変わりに私が話を聞いた
姉はいつもの様にケージの扉を外し
おこげの体を擦っている
おこげは自分では普段 掻けない所を触られて気持ちが良さそうに
姉の腕に頬をスリスリとくっ付けている
先生との話し合いも終わり
今日も時間一杯、おこげと触れ合い
そして部屋をでる
そのときも、一番奥の猫は衰弱している。。とても辛そうな表情だった。。
この時は姉もそれを確認していたらしく
車の中でその話を自分からしてきた
私は一言(可愛そうだよね。。と言うと
姉は何も言い返して来なかった。。
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