第4話 想い
おこげの手術は明後日の午後一で
家にいる間、私は落ち着きがなく、家事をもくもくとしていた
家事は普段から好きで、やってはいるけど
気持ちを落ち着かせようと、いつもよりペースが早くなり
やることがなくなった。。
そして、おこげが帰って来たら、仕事を再開しようと決心した
亡くなった婚約者には悪いとおもったけど
守りたいものが存在するだけで、引きずって塞ぎ混んでいた部分は薄まっていった
そのあとの私の行動は、今日と明日の二日間 ずっと煮込み料理を作り続けていた
これが自分に効く一番の安定剤みたいなものだった
姉も、仕事から帰ると、やっぱりまぎらわす手段を考えているみたいだ
そして、三日後の午前11時頃、手術の次の日に連絡が入る事になっていて
姉の方の携帯に電話が掛かってきた
私は姉の表情から様子を確認する
成功か、失敗か、その答えを観察した
姉の顔が一瞬、険しい顔になった。。。
姉は(はい。。はい宜しくお願いしますと)そう言って電源を切った
私はマイナスな聞き方で質問をした
(ダメだったの。。?)
すると姉は、成功したと答えた
私は不思議な感じはしたが、今までにない程の体の脱力を感じた
両肩に重りでもしていた、そう大袈裟に思うくらいに
肩と腕が、ブラン、と下がった
姉の顔は嬉しそうだが浮かない顔をしていて
私はなぜ暗い顔をしたのか聞いてみると
姉の口にした言葉にショックを受けた。。
おこげの手術は成功した、それは間違いない
けれど、お腹を開いた時に、おこげの膀胱は半分近く壊死をしていたらしい
後日、改めて病院にいくと、一時間ほどの手術が4、5時間も掛かったと
先生に説明された。。
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