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だから、今、前を通りすぎた、ラブラドールや、大切にしてる飼い主を見ると
ズキンと胸に突き刺さり、思うところもある
この病院の先生や、看護師の人達は とても動物に対して一生懸命だ
当たり前の事だけど、だからこそ、普段良くしてもらっても、当たり前の仕事だからと
忘れてしまう気持ちの、[一生懸命だ]この言葉を、来るたびに改めて感じられる病院で
個人病院の地域密着な事もあって、いつも立て込んでいる
(木村さーん?)
中から呼ばれて、私は受付の方に急ぐ
今日は看護婦長の人だった、この先生は猫を数匹、飼っていて
退院するときも、猫との暮らしかたや、接し方など色々と教えてくれた
あの時に家族になったことを実感して
入院ゲージの中、以外で触るのは久しぶりだった
不思議と病気になる前よりも、なついてくれていた
それと、同時に膝の力が一瞬抜けて尻餅をついた、看護婦長を見ると思い出す
(猫ちゃん調子どうですか?)
(元気ですよ、心配なくらいはしゃいでます)
こんな感じで、待ち合い室にいる人に、社交辞令かもしれないけれど
会話も振ってくれたり、心配もしてくれる人がここのスタッフは多い
(ワクチンの注射の時は、近くなったら連絡しますね?)
(はい、それじゃーまた来月)
今日は、待合室には、自分の他にミニチュアダックスと猫を連れた
飼い主、最後に診察を受けている ラブラドールの三匹と三人がいた
そのなかでもミニチュアダックスを抱き抱えている女性は
顔色も空気感も、とても暗かった
私はそれを見ているのが辛くて、今日は外で待機していた
出来るだけその女性も 人が少ない方が楽だと思ったからだ。。
そして、抱き抱えられた犬を見て、何となく死期が近いのだと悟ってしまった。。
きちんと飼い主をしている人間は全員と言っていいほど
ペットを失えば、悲しむ
当たり前だけど、人前でどんなに笑っていても
知らないところでは悲しむ
入院中にこんな事があった。。猫の術後も暫くは入院していていた為に、一日置きに姉とお見舞いに向かった
面会時間は午前9時から11時 午後は4時から6時半の間で
通っている最中、待合室で
おこげの担当の先生と、近所であろう叔母さんが
楽しそうに会話をしていた
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