言葉がずーっと踊っている。傑作。

はじめて読んだとき、「すげー」と感動したことを思い出します。「あたし」と「リボンちゃん」の関係がもう本当によくて……社交ダンスがテーマだからってわけでもないんでしょうが、あたしとリボンちゃんだけじゃなく、言葉もずーっと踊ってる。すごく自然に。小説としての流れがよどみなくてとてもきれいだ。これまで読んだオカワダさんの短編でいちばんきれいだと思う。途中にはさまれる社交ダンスのうんちくのセンスがこれまたよい。さりげない。そして適切。物語にちゃんと貢献している。うんちくならなんでもいいわけじゃないんだな、と学びました。