第5話 接触5
「さて本題じゃ、魔法とは何か、門とは何か------------------------------------------------------------------------------------------------------------まだ生まれたばかりの能力--------------------------
……
水と土は大変相性が良くて重宝----------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------
…………
今回開いた門は長年研究し、やっと完成に漕ぎつけた魔法、未知の魔法に分類される、まだ不安定な-------------------------------------------------------------------------------------------------------------
ん?今大事な事喋ったような……
そしてワシは何体も従え、巨人のオーマと---------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------
苦ッ!?なんだこのクッキー?!苦くてえぐみと渋みしか感じないぞ、お茶はあんなに美味しかったのに。
何とか表情に出さずに食えた、ハズ。
------------------------------------------------------------------------------と全体を表して魔法とワシらは呼んでおる、分かったかの?」
「はい……良く分かりました。」
日はすっかり傾き、夕焼け模様をかもし出していた。
「つまり、半世紀程前に確立された技術で、4種の基礎から組み合わせ発動する生物固有の能力。まだまだ謎多き分野、4種類以外からの特殊な性質を引き出し、発現させるのが未知の魔法。今回イー君のお部屋に出現したのもそれよ。」
「分かり易い説明ありがとうございます、何故それをもっと早くに仰らなかったんですかリーベスさん……」
「やっぱり自分の知識を見せびらかしたいのよ、魔法使いってのは、特にお爺ちゃんはね。」
まさかドッキリの先で拷問を受けるとは思ってもみなかった、本当に疲れた。
今日は勉強しようって意気込んでいたのに、こんな事にになるなんて。
「ふむ、大分暗くなってきたの、リズ、飯の準備は出来てるか?」
「もう少しで形になるわ、イー君もどう?」
「いえ、今日の所は……と言いますか、返してもらえるんですか?」
半日程ジジイの自慢話をずっと聞いていただけで、こっちは全然喋っていない。
「うむ、結局そちらの事は何も聞き出せなかったが、まあ仕方がない、明日も来てくれよ。此方だけ話損じゃし。」
「明日も続くんですか!?」
冗談じゃない、どんな長い仕掛けだよ、帰ったら家族に理由を説明して貰わないと。
こんな大規模なドッキリなら事情を知ってる筈、いや逆に話してくれないのか?とりあえずもう帰りたい。
「はぁ……分かりました、また明日に。お茶とお菓子?ごちそうさまでした。」
帰りはリーベスさんが案内してくれた、門は開きっぱなしなので何時でも来れるとの事。
「今日はお疲れさま、お爺ちゃんに付き合ってくれてありがとう。」
「いえこちらこそ、中々貴重な体験でした。元気なお爺さんですね。」
「いつもはもっと、静かな人なんです、今日は……長年の夢が叶ったと言いますか、やっと進めたんです。」
「?ではまた明日に。」 「ええ、また明日。」
最後の夢の部分が気になったが、今から話しかけるのも間が悪いと感じ、そのまま門に踏み込んだ。
相変わらず通り抜けた時、気味悪い感触が頭を抜ける。
「ふうぅぅ……」
素直に帰してもらえるかか不安だったが、しっかりと元の自室へと戻ってきている。部屋の中に門が生えてるが、それ以外は元通り、外も良い天気だ、スマホは爆発して失ったが。
「ちゃんと元に戻して貰えるのかな……壊すくらいだからバックアップもしてあるよな?」
今アプリゲームのイベント中なのに、数日出来ないのは大変辛い、早く新しいスマホが欲しいものだ。
腹も減ってきたし、テスト勉強に向け机に広げていた教科書ノート類を整頓する。
「さてと、今日の晩飯は何かな〜?」
一階に向けて階段を駆け下る、そこでふと何か、違和感を覚える。
さっきまでオーマジジイの武勇伝を聴かされ、夕方になってた筈だ。慌てて自室の目覚まし時計を確認する、
……日付けも変更されてない、時刻は門が出現した付近を指している。あの時慌てて性格な時間は覚えて無いが。
一階のリビングへ、転がる様に滑り込み、慌ててTVの電源を入れ、適当なニュースへ繋げる。
量産品の雰囲気を醸し出すキャスターが、日付が変わってない事を証明してくれた。
本当はとっくの前に気付いてた。でも、裏切られれる可能性だってある、その時の傷は計り知れない。
もう信じてもいいのだ、この非日常な事態に。
俺は門に向かって突進した。
先程まで見送りをしてくれたリーベスさんに衝突、押し倒す形になり、もつれ合う。
沢山の感情が溢れ、興奮しながら俺は口を開く。
「お爺さんと目の色違いますね。」
リーベスさんの拳が顎に炸裂し、俺は意識を手放した。
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