サキュバスパンデミック14

 魔人の背から降りたハリーノとエスペリアは、少女へと姿を変えたチャムに違和感を感じながら助け起こした。


 その間に魔人は目からビームを放ち、口からは炎を吐き散らし、長い舌を伸ばしてベロベロとサキュバス達を追い払う。サキュバス達は魔人の猛攻に恐れをなし、散り散りになって逃げ惑った。

「ムチャ、行けー!!」

 ハリーノに背を押され、チャムはトロスと共に再び走り出した。ベローバはまだ痛みに涙を流しながら、尻に刺さったチュートロを引き抜こうとしている。しかしチュートロを掴もうとするが、チュートロ自体がトゲトゲしているので、強く握る事ができない。


 こうして仲間達により、時計塔への道が完全に開けた。


 今度はムチャ達が頑張る番だ。

 二人は時計塔に飛び込み、階段を駆け上がって行く。サキュバス達がそれを追おうとするが、時計塔の入り口を塞ぐように、仲間達が立ち塞がった。


「ここは通さないわ。雀気流四千年の歴史を見せてあげる!」

「俺に翼とハートを射抜かれたいやつからかかってこい!」

「こ、怖くないぞ! 僕だって戦えるんだ!」

「学年主席の力は伊達じゃなくってよ」


 すると、チュートロをサキュバス達に引っこ抜かせたベローバが、痛みに顔をしかめながらヨタヨタと立ち上がる。


「あ、あなた達みたいなヤンチャな生徒達には少し厳しめな指導が必要なようね」


 ベローバの背後から、一体のサキュバスが前に進み出る。それは他のサキュバス達と比べても、お色気マシマシなセクシー過ぎるサキュバスであった。


「えぇ、そのようですね。教頭先生」


 サキュバスと化したプレグは手に魔力を宿しながら四人を見渡してニヤリと笑う。その笑みと魔力に、四人は身構えつつもブルリと身を震わせた。

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