そして奴らもやって来た

 学園祭の開催日が決まり、ムチャとトロンはケセラの事を気にしつつも、学園祭用のネタを作り始めた。二人は放課後毎日待ち合わせをし、校内を巡りながらネタを考える。

 そんな日々が数日続いたある日、二人がいつものように校内を徘徊していると、二人の背後から何者かが声をかけた。


「ムチャ先輩! トロン先輩!」

 聞き覚えがある声に二人が振り返ると、そこには元気印のニコニコガールがクリバー学園の制服であるローブを着て立っている。


「…………ニパ!?」

 そう、その少女とは、衝撃のドロップキックガールニパであった。

 そこにいるはずの無いニパを見て、二人はただただ驚く。


「まさか、ケセラの夢か!?」

「いつの間に私達寝たんだろう」

 二人が辺りをキョロキョロ見渡すが、そこにはケセラの姿は無いし、そもそも二人は眠りについた覚えが無い。

「やだなぁ、夢じゃないよ! 本物! 生の私だよ!」

 ムチャとトロンは自らのほっぺを抓るが、夢から覚める様子はない。どうやら夢では無いようだ。


「プレグはどうした?」

「プレグもいるよ、今ね、職員室って所に行ってる」

 プレグとニパは二人でお得なコンビであり、師弟である。ニパがこの場にいるという事は、プレグももれなくセットで付いてくるというわけだ。

「どうして二人がクリバー学園にいるの?」

「えへへ、それはね……」

 ニパはプレグと共にクリバー学園に来た事情を語り出した。

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