〜番外編2〜プレグとニパの旅路

「あいつら何やってるのよ……」

 プレグは新聞を読みながら呟いた。

 新聞の隅にはこう書かれている。

【驚愕! ベタル村からホットドッグ消滅!】

 プレグが読んでいる新聞を後ろからニパが覗き込んだ。

「わぁ、二人ともすごーい!」

 後ろからのしかかられたプレグは、鬱陶しそうにニパを振り払う。

「ニパ、あんた今日のトレーニングは終わったんでしょうね?」

「終わったよ!ほら!」

 ニパは三つのボールを取り出すと、ひょいひょいとジャグリングをしてみせた。

「どう? 上手くなったでしょう!」

 ニパはボールを額に積み上げて笑う。

「球はもっと高く! 視線は球じゃなくて観客! 顎を引く! 色気が足りない!」

 プレグは次々とダメ出しをした。

「色気?」

「そう、色気もお客を惹きつける大事な要素なのよ。私を見れば色気が溢れているのがわかるでしょ?」

 プレグは新聞を畳むと色っぽいポーズをニパに見せた。

「プレグみたいな色気……」

 ニパは少し考えると、精一杯のお色気ポーズをとってみる。

「あはーん、うふーん、プレグよーん」

「あんたまさかそれ私の真似してるつもりじゃないでしょうね!!!」

 プレグの頭に青筋が浮き出た。

「似てた?」

「似てもつかないわよ!!大体私はあんたの雇い主なんだから敬語を使いなさいよ」

「へい、了解しやした」

 ニパは小物っぽく言った。

「もっとちゃんとした敬語使えないの?」

「えーと……使えるでげす。あれ?やんすだっけ?」

 プレグは大きくため息をついた。

「もういいわ……さぁ、次の町に行くわよ」

 プレグが御者台に乗り、馬の手綱を引く。


 すると風が吹き、新聞が宙に舞い上がる。そこには泣きながらホットドッグを食べるムチャとトロンの写真が載っていた。

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