まな板彼女 〜巨乳好きの俺が平たい女の子を好きになるお話〜

数年前に書いた「まな板彼女」のリメイクです。今ならもっとキチってるのが書けると思ったんだ。

あとこの話は、主人公は人間です


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 最初にことわっておく。タイトル通りこれは俺と彼女が出会ってから惚れるまでの記録である、俺個人の主観が多分に含まれているのはあしからずご了承してほしい。


 彼女と最初に出会った日は俺の転校初日だった。その日は寝坊してしまい遅刻ギリギリという状況だったんだ。仕方ないじゃないか、前日は引越しの片付けと徹夜のネトゲで疲れてしまってたんだ。


 今自業自得だと思っただろ? 俺もそう思う。


 そんなこんなで俺は慣れない通学路を全力で走っていた。残暑の厳しい時期だったからシャツは汗でべっとりと身体に張り付いて気持ち悪いし、あまり得意じゃない運動をして全身既にガタガタ、転校初日から散々だ。


 今また自業自得だと思っただろ? 俺もそう思う。


 ところでこれを読んでいる人は少女漫画は読むだろうか? 俺はフルバスとさばげぶが好きだ。

 それはともかく、昔のでよくあるシチュエーションとして曲がり角で男女がぶつかるというのがあるだろう? 結論から言うとそれが起きた。


 2つ目……いや3つ目だったか、曲がり角に差し掛かった時だ、焦っていたのと疲れで注意力散漫になってたおかげで角から彼女から出てくることに気づかなかった。

 運動が苦手でかつ疲れで速度が落ちてるとはいえ、男1人の体当たりを受ければか弱い女性を突き飛ばしてしまうのも無理はない。

 俺はそのまま彼女へとぶつかってしまい、突き飛ばされて地面に尻もちをついた。俺の方が。


「いったあい! どこ見て走ってるのよ!」


 彼女が言った。悪いのはこちらであるのだが、どこか釈然としないものがある。いやほんとこっちが悪いのだけど。

 彼女が俺を見下ろしている、真っ白な肌が綺麗な少女だと思った。見惚れて動くことができない。


 さて突然だが俺は巨乳が好きだ、突然何を言ってんだこいつ、と思うかもしれない。だがもう一度言う。俺は巨乳が好きだ。


 男なら大多数がそうじゃないだろうか。鷲掴みしてめちゃくちゃにいじくり倒したい、ふくよかな胸に挟まれたい、激しく運動するとそれに合わせて揺れ動く胸をみるだけで心の中から邪悪なものが洗い流されていく。


 女性からしたら肩こりやら周りの視線やらで傍迷惑なものでしかないかもしれない。

 それでも俺は巨乳が好きだ。

 たゆんたゆんの……おっぱいが好きだ。


 それなのに俺は彼女に見惚れて……いや惚れてしまった。彼女は俺の巨乳好きから程遠い貧乳、否! まな板だったからだ。


 そうまな板、調理で使うあの長方形のまな板が制服を着ている。合成ゴムで出来ており表面は抗菌処理が施されておりとても清らかだ。

 まだ包丁おとこを知らないあどけない表面が俺の心を掻き毟る。


「あんた大丈夫?」


 そう言って彼女は取っ手を俺に向けて差し出した。掴みやすそうなその取っ手に手を伸ばした瞬間、一陣の風が駆け抜けて彼女のスカートをはためかせ、何も着けてない真っ白な板地があらわになった。

 なんとノーパンである。まな板に合うパンツはなかったのだろうか。


「どこ見てるのよ!」


 怒りと羞恥に耐えかねた彼女が叫ぶ。

 事故である。不可抗力である。わざとではないのである。

 だからその差し出した取っ手を振り上げるのはやめてほしい。絶対痛いから、それで叩かれたら絶対痛いから。

 だからやめて、お願いやめ……ゴフッ。


 取っ手は的確に俺の股間を打ち据えた。なんでわざわざそこ狙ったちくしょうマジでいてぇ。

 鉛を流し込まれたような鈍痛が全身を駆け巡るのを耐えながら、俺は無理矢理立ち上がって彼女の取っ手を掴んだ。

 しかし運悪く足をもつれさせてしまい、そのまま押し倒してしまった。


 平らなまな板がアスファルトを叩いて小気味よい音をたてる。問題はそれだけではない、俺はその時なんと彼女の胸を触ってしまっていたのだ。

 1ミリも膨らんでいない板を俺は無心で撫で続ける。やはり巨乳がいい、おっぱい揉みたい。だがそれはそれとして、俺は彼女のまな板のような胸を触ってるうちに、どこか燃えるような劣情が身体に登ってくるのを感じたんだ。

 まな板だけど。


 そのあとは読者の予想通りだろう、再び激昴した彼女に俺は突き飛ばされ、今度は俺が下になって彼女に跨られてしまったんだ。そしてそのまま彼女に犯されて俺はまな板に童貞を奪われた。


 まな板も悪くないなって思った。

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