中毒戦隊 ショウテンジャー!
全力の悪ふざけで作られた本作、何と三十分で書き上がりました。
他のやつもこれぐらい筆が早ければいいのに
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稲穂揺れる土地が広がりを見せる稲葉市。
緑が豊富で静かな街は今、秘密結社ワルイモールの脅威に晒されていた。
秘密結社ワルイモールとは悪の組織である。ワルイモールは街という街にショッピングモールを建てて、その土地の売上をかっさらっていくのだ。
この空前の危機に稲葉市商店街は五人の戦士を選び出して戦う事を決めた。
その五人の戦士こそ、稲葉市の売上を守る正義のヒーロー!
真っ赤に燃ゆるは七味中毒! ウドンレッド!
虜になるカフェイン中毒者! コーヒーブラック!
紙の匂いに釣られた活字中毒! ホンヤグリーン!
幻覚を魅せる大麻の花! フラワーピンク!
カレー屋の息子! カレーイエロー!
五人揃って!
『
稲葉市中央公園
「ぐわあはっは! この公園での商売権はこのワルイモールが貰った!」
市民の憩いの場である中央公園でワルイモールの怪人が暴れている。
六本の手足をもつ蜘蛛型の怪人だ、蜘蛛型怪人はワルイモールのハッピを着て新入荷のTシャツを売り捌いていた。
中央公園の売上の危機!
今まさにショウテンジャーが必要だ!
「待てい!」
「何奴!」
蜘蛛型怪人が振り向いたその瞬間、蜘蛛型怪人の顔にウドンレッドの膝蹴りがクリーンヒットした。たまらず蜘蛛型怪人は出店ごと後ろに吹き飛ばされてしまう。
ショウテンジャーは売上を奪い取るワルイモールには決して手加減をしない、どのような手段を使ってでも必ず消滅させるのだ!
「卑怯だぞ!」
「最高の褒め言葉よ」
蜘蛛型怪人の訴えを一蹴するフラワーピンク、彼女は既に大麻をキメている。
「こうなったら巨大化してぶっ倒してやる!」
言ったが早いか、蜘蛛型怪人は自前で用意した、巨大化ウイルスを注入した芋羊羹を口にした。
見る見る大きくなり、その体は高層ビルに匹敵する程の巨体となった。
「よし、ショウテンロボ出撃!」
ウドンレッドが声を張り上げる。
説明しよう、ショウテンロボとはショウテンジャーが拠点としている商店街の各店舗が、変形し、合体して出来上がるショウテンジャーの切り札なのである!
おおよそ質量保存の法則やカラーリングの矛盾等を全てガン無視したショウテンロボは、青い流線型のラインが美しさを奏でる人型ロボットとなっていた。
「くそー」
蜘蛛型怪人がショウテンロボに攻撃をくわえる、しかしショウテンロボはそれをひらりと回避、カウンター代わりにショウテンガトリングで、ライバルである隣町諸共蜘蛛型怪人に撃ち放つ。
蜘蛛型怪人は被害を抑えるためにその銃撃を一身に引き受けた。
ボロボロになり、最早立つのもやっとだ。
「よし今だ! ショウテンボンバー!」
説明しよう、ショウテンボンバーとは、ショウテンソードで斬り裂いた怪人の体に爆弾を埋め込んで気に食わないライバル街に放り込むショウテンジャーの必殺技なのだ!
「ぐわあああああ」
哀れ、蜘蛛型怪人はショウテンボンバーの餌食となって隣街に放り込まれてしまった。
たちまちおこる大爆発、この日、地図から一つの街が消え去った。
「おのれワルイモールめ、売上だけでなく街まで滅ぼすとは!」
ショウテンジャーは燃え盛る街を見て、ワルイモールへの怒りを滾らせるのだった。
戦えショウテンジャー! 負けるなショウテンジャー!
稲葉市の売上は君たちにかかっている!
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