第32話 ゼロセンチから十五センチの距離……(4)

 だから僕は学生鞄を机に放置すると慌てて──黒板へと向かた!


 そして慌てて黒板消しを握りしめると。

「誰やー! こんな事を書いた奴はー!」

 僕は真っ赤な顔をして声を大にしながら叫んだ。


 だって僕と相田の二人は、クラス中の晒し者になっている訳だから。


 う~ん、でもね? 誰からも反応が無い?


 それどころか?


「クス、クスクス……」


 と、複数の者達の陰険で邪悪な笑い声が僕の耳に聞こえてきたのと、視線を感じたよ。


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