第41話りゆうなきはんこ

本日の一品:ウナギの暖め方。


冷凍物のウナギはたれの甘さが気になる場合は、酒で湿らせたキッチンタオルなどでぬくい取る。

フライパンに油を敷かず一尾につき酒大匙一くらいを振り掛けて蒸し焼きにする。

レンジで暖める場合も酒を振り掛けると良い。酒が駄目な場合は水で代用も可。




本文


 夜の学校のガラスを割って回ったりしませんよ、流石にそれをするには年をとりすぎておりますゆえ。今回の話はブランドを示す印について騙りたいと思います。


 色々と産地表示について煩くなっておりますし、産地イメージを守るために生産者側も自衛に走らざる得ないようで商品ごとにシールだのはんこ押した証明書だのを用意しておるのでございます。

 よく見かけるので魚の切り身のパックに張られている何処其処の魚というシールでございましょうか。今の時期ですと生の銀鮭だとか蛸とかが良く判ると思われます、機会があれば見てみれば納得いただけるかと。

 まぁ、このシールは原産地や添加物表記も兼ねている事もありまして張らないと張らないで面倒くさいことに、間違えたりした日にはやいのやいのと面倒くさい事この上ないのでございます。


 そんな間違いでよくありますのがウナギ、どれもこれも見た目が変わらないし重さといっても本当に違うのと思ってしまうものがございましてシールとか乗せないでおりますととても区別がつかなくて泣けてくるものでございます。

 前いた店の話となりますが国産のうなぎの上に中国産のシールを張った馬鹿が居りまして思わず怒鳴ったことがあります。そのときの返しがとてもとても腹が立って・・・・・・・・・・

「はいはいごめんなさい、ウナギはどれも一緒だからわからないわよ。」

 一応仏のばろさん(仮名)で通っております私でありますが本気になって怒鳴ってしまいましたね。間違えた人?その場でウナギに触らせることをしませんで品出しだけを暫くやらせて居りました。それですらもまともに出来ていなかったので注意したら二度と来なくなりましたが。

 実際に、ウナギのシールは産地偽装が多くなってからかぎりぎりの枚数しか入っておりませんので間違えたりするとシールが足りなくなって出せないという笑えない話があるのでございます。(値付け機で出せばよいという話もありますが表記を記すのがとてもとても面倒くさいもので本部さんでやっていただけるならばそれはそれでよろしいのですがやってくれるところというものは【お察しください】) そのウナギは幸いにも値付け機で表記できるものでしたので無事に出せましたけど・・・・・・これで駄目ならば従業員販売という名の処分場でテロップ【このウナギはスタッフがおいしくいただきました。】が流れる状況でございましょう。そういう処分をせざる得なかったりするウナギというものは意外と多いものでございまして、土用の近くになりますと包装の直しをしたのは良いけれど添加物のシールが足りなくてなんていうのがちらほら・・・・・・・・・・業者さんもう少しシール入れてもらえますか?駄目ですか・・・・・・・・・・・はい、うちの系列で間違えて別のウナギにシールを貼り付けた馬鹿がいたから強いこと言えませんね。(このときは単純なミスでウナギの業者さんにも迷惑がかかったらしい。)


 後はよくあるのは蛸ですね。輸入するたこさんがたくさんあるものでどれがどれだか・・・・・・・ついうっかりとモーリタニア産のたこのシールを中国産のたこに貼った馬鹿が居りまして、たこの区別がつかないのかと怒鳴られていたのが記憶にあります。

 そのときの判別したのがお客様からの

「ねぇねぇ、このたこ中国産の値付けなのにモーリタニアのシールが張ってあるけどどっちなの?」

 というお声がけからでした。これにあわてて回収いたしまして、値付け直しいたしまして無事終了。お客様も笑って納得していただいたのですが、このときの馬鹿の言い分が

「シールがないと購買意欲がわかないから。」

 うん、シールが齎す購買意欲増加の効果につきましては私も良く判っておりますし理解しておられることはまことに良いことなのでございますがシールと商品を一致させろ!

 ちなみに直したのが200パック、30分ほどかかりました。余計な仕事をさせやがって!


 そんなシールが齎す効果というものは面白いものでシールが貼っていないと売れなかったり、違う商品なのと問い合わせがあったりという笑い話も。実際に最近のことなのですがある魚の切り身でシールの貼っていない商品をさして

「ねぇ、ねぇ、これって本当におなじなの?」

 というしつこい問い合わせが、私がただシールが足りなかっただけと申し上げますと納得はしていただいたのですがなんともはや。似たような事例に同じ商品なのだが数種類のシールが入っていて(どこぞの食玩かよ)其々のシールを張っていたら

「にーちゃん、こっちの商品はフライ向きでこっちは煮物向け?どう違うんだい?」

 等と言うご質問もいただいたりと・・・・・・・笑い話でございますね。実際に笑い話でしたけど。




 後はブランド魚で識別番号つきのシールとかこれは結構必要となりますね。氷見のぶりとか関のアジとか・・・・・・・・・・一時期中国産の上海蟹にも一個一個丁寧にタグをつけられていたのが笑えましたが。当時同僚だった中国人曰くあれは中国元よりも価値があるから偽造したら死刑なんだとか 本当なのか嘘なのか判りませんがあの国だったらそうだろうなと納得できてしまったり。

 よく送り込み(本部から販売強化という名目で注文していないものを送りつけられる嫌がらせ行為)で関のアジなど送られるのですが、其処でシールがついていないことが多く、ただ高いだけのアジを販売するという泣ける状況があるのでございます。

 そんな状況で若いのが

「関いらねぇよ!本物かどうかもわからないのに客がつくかよ。関いらねぇ!」

 と、冗談半分にぼやいていたら当時いた店の次長(副店長相当の地位)に関というものが居りまして彼の耳に・・・・・・・・・・・・・・

 その後彼の姿を見たものは・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


 ムチャシヤガッテ

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