三番【ザ・ゴッドファーザー】
アルフォートファミリー
欧州、そして世界最大のマフィア。ミリオンダラーの三番は、シンデレラ=エンゲージ作中でバドが言っていた通り『例外』の席である。
彼らは劇場型犯罪者ではなく、簡単にいうと社会性の悪役なのだ。
アーサー=アルフォート率いるそのファミリーは、町を歩けば人々が気軽に声をかけてきたり、子どもが蹴飛ばしたサッカーボールを笑って手渡したりする。
そして――不義に対しての手段は暴力。
かくて世は事も無し。表側の法と秩序が庇護できない弱者を、銃弾と刃で救う。その手はきっと血まみれで、だからそれで良い、と裏側の王は笑うのであった。
<世界の半分を手にした男>アーサー=アルフォート
アルフォートファミリーの長。世界一優しいパパで世界一おっかないパパである。
イギリスの片田舎に生を受けたアーサーは、幼い段階で現在の社会の
聖書の教えを守っても、虐げられる人が後を断たない。膝を抱えて蹲る人に、手を差し伸べてはならない場合があり。唾棄すべき醜悪な存在が笑顔で檻の中から歩いて出て行く――
きっと、それは人間から切り離せないモノなのだ。天使ほど
法では社会を護れない、のではない。護りきれないのだ、とアーサーは理解した。
彼の願いはきっと些細なものだったろう。それが、その小ささに対して要求される事柄がとても帳尻の合わないほど、尊いものだっただけの話。
「ぼくはさ、善意に対して善意が返るような。そんな“ふつう”が欲しかった」
「それは素敵だな。じゃあ、やってみようか」
彼には無二の親友が居た。名前をガラハッド=ハイドロビュート。
ふたりの間の約束に限っては、誓約書など必要なかった。そして、それはふたりが大人になってからも変わらずに。アーサーはガラハッドを裏切ることなどなかったし、ガラハッドもアーサーのことを誇り続けた。
裏社会でのし上がって行くアルフォートファミリー。
まだ若かった彼が望んだ未来に至るには、力が足りなかった。それだけの話。
直接に勢力として無関係のハイドロビュート家を燃やし尽くした火を消す為に、アルフォートファミリーが杯に注いだ血の量は敵対勢力の二親等分。
もうこれ以上は何も残らないところまで奪い尽くし、その事件が決定打となった。
ヘビースモーカーだったが、ドロシーを授かってからは禁煙中。
設定集らしい補足をひとつ。
カカシの記憶の中にある、自分とカレンを纏めて撫でる大きな手というのは――
なお、アリスの家とも交友がある。彼女の出自もカタギじゃないよネ。
名前の由来は言うまでもなく。ただ順番は先にカカシの名前が決まっていたから、だったりする。そしてアルフォートはプロト版でアーサー初出を書いている時に冬春が食っていた菓子からそのまま拝借。お客様の「もしや」は正解です。
<右腕>ベディヴィエール=バルフレア
アーサーの武力的な意味での側近。レオと同い年だが騎士勲章を賜っている名実共に最高幹部の一人であり、冬春がプロト版書き上げ後に『しまった、オネェキャラ出してねえじゃん!』という失態の結果、本編中でひどいテコ入れを食らった被害者でもある。
ちなみに言動こそ乙女系であるが、中身は完全に武闘派のマフィア構成員である。キレると素が出るあたりもテンプレで、恋愛対象もばっちり女性。カカシのことを『若』と呼ぶ。
レオと同じく、ファミリーの中では歳がまだ近かったので幼少期からカカシとドロシーの世話を焼いている。本当はOZの立ち上げの際には、自分も彼らについて行きたいとは思っていたが。
「アーサー様が両腕落ちとか洒落になんないでしょ。別にレオの穴くらいならアタシだけでなんとでもなるわぁ」
と、ハンカチをひらひらさせて送り出した、というエピソードがある。
剣の腕前はマッドハッターを一対一で抑え込むことが可能なレベル。存分に常人枠から逸脱していた。
向こう側からドアに線が走って、一拍後に強襲とかかっこいいよね!
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