第十七話
暗い夜道住宅地や商業地区などを自転車で走り抜け、
怜奈の反応があった山につく。
この山は手入れされていない木や草がたくさん生えていて、珍しいものは特に何も無い。
あっても廃墟ぐらいしか者はなかったはずだ。
ーーなぜ怜奈はこんな場所へ?学校や家、スーパーや家庭用品店などから離れたここへ自分で来る理由が思いつかない、誘拐としか、、、
月明かりが雲で遮られ暗い森の中へと
草木をかき分け奥へ奥へと進んでいく、
すると瓦礫の破片が見える、廃墟についたみたいだ。
当たりは静まり返っている風も止み鳥の声も聞こえない、
聞こえるのは少し荒い自分の息ずかいのみ。
ゆっくりと進む
しばらく進むと石のような硬いものにぶつかった。
ーーこれは塀か?高さは胸の辺りで横は、、、このまま左右に続いているみたいかな?
この廃墟を囲むようにある塀を横に右回りに廃墟を回り始める、
この塀を乗り越えて奥へ進む勇気はなかった。
耳を澄まして移動するが聞こえるのは移動する度にカサカサと揺れる草の音と自分の息の音だけだった。
ガッ と何かが壁紙のような何かに当たるような音が塀の向こう側から聞こえた。
怖さで怜奈はここには居ないなにか理由があってここに来て、俺と入れ違いになり先に帰ったと自分に思い込ませていた時だった。
塀に耳を当て聞き耳を立てると、
金属と金属がぶつかる音や爆発音?のような音が段々大きくなり鮮明に聞こえる。
ーー何を?しかも音が大きくなっているっていうことはこっちに近づいて来ていないか!?
するとすぐに近くから爆発音がして風が俺の横を 、、、いや物のようなものが僕の横を勢いよく通った。
ーー!?やばい早く逃げないとでも。
足が動かない!!
恐怖で足が動かなくなっていた、
這いつくばり手を動かしなるべく遠くに逃げるように這った。
ぴちゃん
という音と共に俺の手が水滴のようなものに触った感触をした。
他の場所に手を着こうとすると布のような感触、そして柔らかい感触が、、、
端末のライトで照らすと赤い水が手に流れていた。
ーー?赤い水?トマトか、絵の具を溶かしたやつか。
という馬鹿な考えもライトに照らされた目の前のモノを見て吹き飛んだ。
ーー人なのか?まさかこれ、、、、血!?
むき出しの歯充血した目血管が浮き出た手足
肌は少し黒ずんでおり、所々に切り傷のようなものがあり心臓と背中に穴が空いたソレがいた。
心臓はドクドクとなり続け鉄のような匂いに頭がクラクラしている、
震える手で端末に手をかけ警察に連絡しようとするが圏外。
足音がこちらへ近づいてくる
連絡する術はない
こいつをこんな事にした奴はもうそこまで来ている。
「まさか仲間がいたなんてね。」
聞こえたのは若い少女の声だった
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