第十話

ーーそれから一年、風紀委員の仕事を手伝った見回りやアンケートの発行、各部活や委員会の手伝い、頼まれればなんでもやった

あの仕事量じゃ人手不足なのも納得する


静香や一ノ瀬、何故か生徒会にで忙しいはずなのに怜奈までもが風紀委員に入り

絵里香先輩が卒業して行った、絵里香先輩は卒業した後もちょくちょく風紀委員の活動を手伝ってくれていた



あの時と同じように勢いよく扉を開け屋上に出る


目の前に広がるのは青い空とキラキラ輝く海


そして


「先輩お待たせしました」


「ん、来たか私こそこの時間帯に呼び出してすまないな」


風でなびく髪を左で抑えている奏先輩


「それで話とは?それと中へそこにいると風を引きますよ」


こうして喋っている間も風が吹き俺らを襲う


「いや、ここでいい私はこの場所が好きなんだ」


奏先輩は海の方を向く


ーーこの場所が好きか、俺もあれからよく屋上に来ていたからわかる、主に夕方だけだけど


「それで話なんだが」



奏先輩が真剣な顔で俺を見つめる


ーーこの顔は仕事関係の事か、なら


「今朝の騒ぎの事ですよね」


「ああ、放課後集まる前に和葉の意見を聞きたくてな」


ーー皆が集まる前に意見を聞きたいか

集まっている時に話せば共有や意見交換ができ解決が早くなりそうだが

それをしない理由は、、、、、


「疑いたくはないですけど、伊那宮ここの誰かがやったかと」


「やはりな、そう考えるのが妥当だろう、なに集まってから聞くと八神や怜奈が反論し始めそうだから聞いたまでだ」


ーー確かにあの2人はここを疑う事なんてしなさそうだな



キーンコーンカーンコーン


五分前の鐘が鳴る


「また放課後に」


奏先輩は俺の横を通り扉を開けて行った



さって俺ももどりますかな

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