第四話

電車内にホログラムで映し出されているニュースを横目で見ると所々文字化けしていた


「最近多いよね何回か修理しているみたいだけど全然治らないらしいよ」


と僕の視線を辿った静香


「そもそもそんな車両を使っていいのか?確かそういう場合は整備に回されるはずなのだが」


些細な不具合でも周りの機材などに影響を与えどんどん広がってしまう可能性がある

そういう事にならないように不具合が発生した車両は不具合を取り除くため倉庫に送られるはずのだが


「それはもう少し文字化けが酷くなってからなんです、少しの文字化けだけじゃわざわざ車両を整備に回したいしないらしいですよお兄様?」


ふむ、確かにこのホログラムを使用している車両は数が少ないそれを整備に回すと

多くの人に影響が出ることはわかるのだがやはり、少しの不具合でも大きな事故に発展することがある



次は伊那宮いなみや〜 次は伊那宮〜


そう考えている内に目的の駅に着いてしまった



「お兄様?今日のお昼は購買で」


「そうだなお前がアラーム事件のせいで作り損ねたからな」


駅から歩いて数分僕達が通っている「国立伊那宮学校」

小中高とエスカレーター式になっている


校門前に近づくに連れて少し騒がしい事に気づく


「かずくん」


「ああ、いつもの仕事だ」


カバンから「風紀委員」と書かれた腕章をつけ


人混みに近づく


「風紀委員だ何をしている!」


それが伊那宮学校 風紀委員 高校2年 白崎しろざき和葉かずはの日常だった



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る