第二話
「また
家の中にいつものように僕の声が響く
「ふえっ!?おにいちゃん朝から五月蝿いよ!!」
怜奈が布団の中でもぞもぞ動きながら顔を出してくる
綺麗な長い黒髪から漂ってくるいい匂いが、、、癒される、、、じゃなくてっ!
「もう行かないとやばい時間だぞ!!」
「えっ?もうそんな時間なの?今日は朝から集まりがあったのにっ!」
「えってお前がアラームの時間変えたんだろ!早く部屋戻って着替えてこい!」
「えー、、、、もう!わかったからお兄ちゃんも支度してね」
そして着替え始めるのだがかけてあったはずのワイシャツが無いことに気がつく
「おい、怜奈?お兄ちゃんのワイシャツ知らないか?」
「えっ!!?知っらないよ!?そういえばお兄ちゃん昨日洗ってなかったけ!?」
今の怜奈の言葉でワイシャツの行方がわかった、いやわかりたくなかったのだが
「おい、支度しろって言ったんだがなんでまだ布団から出てないんだ?」
「、、、、、」
うん完璧にアタリですね
「はあ、それは後で洗いに出せよ」
クローゼットを空け奥にかけてある半袖のワイシャツを取り出す
不意に腰に手を回され背中に温もりを感じる
「下で待ってるから早くしろよ」
俺はそう言い鞄を取る
「うん、ありがとお兄ちゃん♪」
(まだ少しジメジメしているが少しずつ暖かくなって来ている梅雨の終わりの頃
いつも道理の日常が始まると思っていた、でも)
「今日もお日様が元気だなー、もうすぐ夏か」
玄関に庭から自転車を持ってくる
昔はこがないと動かない物をだったらしいが
この自転車はこがなくてもスイッチを入れれば車輪が回転するし
レバーを入れればすぐにゆっくりと泊まる
もちろんこぐこともできるが
危険が瞬時に加速して回避する機能もついている
そして二人乗りもできる
まあ問題は電力をすごく使うという事だが
「お兄ちゃんお待たせっ!」
「おう、早く乗れ」
怜奈が後ろに乗り俺の腰に捕まったのを確認し
勢いよく学校へ向けてこぎだす
(今日の出来事が壮大な物語に巻き込まれるという事を
僕はまだ知らなかった、でももしかしたら最初から巻き込まれていたのかもしれない)
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