第7話 大物
「もう一杯飲むか?」
は、私が飲み干すたびにしばらく続いた。
これは体力テストなのだろうか?
疑問に思いつつも、差し出されるお茶を飲んだ。
飲む方も飲む方なのかもしれないが、喉が渇いていたので致し方ない。貰えるなら貰おう。それが私のハングリー精神だ。
10杯目を超えたところで、目の前の男は急に吹き出し笑い始めた。
「こいつはとんだ大物が来たな!」
私は褒められているのか、貶されているのかよくわからず、潰した事はないが、苦虫を潰した顔をした。
「これ本当に入れたのか?」
右手で急須を持ち、左手で急須を指差しながら女性を見やる。
「抜かりはありません」
冷静な声で答えているが、少し驚きの感情がこもっている。
私は置いてきぼりにされたまま、男は愉快そうに急須をテーブルに置くと、親指を立てて私に向けた。
「君、最高。1つ目の試験、合格」
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