第29話

 27話で、あーだこーだ話した結果として、ボクはマインちゃんとイッショにユアさんを待つことになった。




 しばらくして、教室のドアが開いたので、振り返ったボクとマインちゃんは、困惑ポカンとしてしまった。

「ユアさん、その恰好なに?」

と、代表してボクが訊く。




 燕尾服に蝶ネクタイという服装をしていたユアさんは

「これかい?」

と、苦笑ほほえみながら言う。




「学園祭で、アイちゃんとかと一緒に、メイドカフェをやることになってね、なぜか執事をやることになってね」

「そりゃ、似合いますもん」

と、ボクは心底うらやましくなった。

「ユアさん、写真撮っていい?」

「うん、いいけど、なんか用事あったんじゃないのかい?」

 ユアさんは、マインちゃんにポーズをとらされながら、彼女に訊いた。

「いいんですよ、どうせんですから」

「そうか……」

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