第9話

 ある日の事。

 マイちゃんがつくえに顔を埋めて寝ていて、ボクがそれをみてホッコリしていると

ドカン!!!




 教室のカベが、いきなり破壊デストロイされた。

 戦車がつっこんできたのだ。

 戦車からは。少女が顔を出していて

「おう、マイじゃないか!

ひさしぶりなのだ」

と、言って、そのまま炎のさだめを唄いながら、別のカベを破壊して、どっかに去って行った。




「マイちゃん、あれ誰?」

と、ボクが訊くと

「うん、ああ、昔の知り合いのタイガーちゃんだよ、あれは

相変わらずだなあ、彼女も」




「でも、あれ、VI号戦車(ティーガー)じゃなくて、九七式中戦車(チハ)だよね、たしか」

「そうそう、私と出会ったころは、きちんと名前通りにティーガーⅠに乗ってたんだけど、いつの間にかチハたんになってたんだよ。

なんか知らないけど」

「へぇ」

 ボクは、それを聞いて、ポカンをしてしまった。

 マイちゃんは眠たそうにあくびをしている。

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