第十

夜の10時まで、爆睡していた心優は、春一以外、じーちゃんも両親も起きて、TV観ている居間に行くと、「お母さん、夕飯は?」と、聞くと、「起きたのね、冷蔵庫にあるよ。チンするのもあるから、よくみてね」と、言うと、また、TVを観出した。

と、その時、じーちゃんが「心優、高校はどこへ行くんだい?」と聞いてきた。

「近所のおばあちゃんから、聞いたんだ。二者面談や、三者面談が、あるって言っていたぞ。」

ピキッと、反応したのは、母と父だった。

母は「そんな話、聞いていないわよ、心優、どういうこと?」

心優は、「あー、ちょっと待ってて」というと、二階に上がり、部屋に入って、ガサガサ探すと、紙がでてきて、その紙を居間にいる母に渡した。

「まあ、来週二者面談じゃない!進路は決まっているの?」と、今頃気づいた母。

「お母さんは、どこに行って欲しい〜?」

「んーー、高校の授業について行けるとこなら、いいわ。」

「私は、頭のいいと言われていた学校に入ったけど、授業についていけなくて、成績酷かったわ。大学は、一段落として、受験したよ。」

「だから、心優も、高校生活を楽しめる学校になさい。」

と、母は言葉を続けた。

「まだ、おきているなら、全国でやる、なんだ、、、テストがあるんだってな、それみせてくれないか?」と、父が言葉を挟んだ。

心優は、だるかったが、部屋に戻り、テストの結果を持ってきた。

母と父と、じいちゃんと三人で見ると、三人驚いた。

「78?全国で、4番⁇」

「何これ?あんた、遅刻ばかりしていたのに、、、。

すると、「これでも勉強しているよ。」と、応えると、

母たちは、「いつ?みたことないよ」と、すかさず返事を返すと、「他の授業中に、別の宿題とかやってる」と、言った次の瞬間には、母と父が、心優の頭を同時に殴っていた。

「痛い〜、殴ることないじゃん」

「当たり前だ。よく気づかれずに、できるもんだ。」と、父が言うと

「あ、社会科の先生にバレたことある」と、言うと、今度は、母がペシッと頭を叩いた。

父と母は、娘の心優のこと、何も知らないんだ。と、やっと気づいた。

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