第七

母は、「また同じ朝が来た。

いつもの単調なリズムの繰り返しさだ。

また私は、ご飯を作り、子供たちを起こし、心優には、起こしたと、疎まれるのか、、、。」と、気合いがぬけおちている身体を振るい戻し、春一を起こしに行った。

春一を起こすと、「次は、心優かと」と、「昨日は、結局風邪は引かなかったので、大丈夫だろう」と、思うと、心優を起こすと、「学校どうする?」と、聞くと、寝ぼけ眼で、「うん!行く!」と言うと、両手を天井に向けて、ガバッと起き上がると、「ありがとう、ママ」と、嬉しそうに、ママの頬にキスをすると、一階に駆け下りていくと、朝ごはんのバター醤油まんまを急いで食べると、着替えて、元気によく出て行った。

学校に着くと、心優は、鼻歌を歌いながら、教室に入ると「おっはよー!」と、叫ぶと、クラスメート達は、驚くが、「ああ、いつもの荒井じゃないか」と、納得すると、座席に座った彼女に、「おい!お前今日目ずらしく早くきたな。何かいいことあったのか?」と、聞くと、心優は、「きのうの夜、ばーちゃんと蓮華草をいっぱい摘んだの。」と、こたえると、何人かの男子が笑い出した。

「お前、寝ぼけているのか?この辺りに田んぼなんかどこにもないぜ」と、いうが、彼女も引かなかった。

「信じられなくて当たり前だし。」

「でも枕元に花瓶に入れた蓮華草があるからいいんだ」と、満面の笑みでこたえると、本当にあったのかな?と、信じてしまった。

一方、心優のいない部屋で、花瓶に入った蓮華草が、母の目に入ると、

「蓮華草?なんでこんなところに飾ってあるんだろう。

確かに今咲く花だけど?」母はパニックを起こし始めたが、直ぐに立ち直り、蓮華草を残して、部屋の掃除を始めた。

そうだ、心優と春一が、蓮華畑が大好きで、毎年行ってたっけ。

おばあちゃんが、気に入っていたな。と思いだし、蓮華草を幾つか取るとばーちゃんのお仏壇に、持って行ったら、蓮華草が既に添えられていた。

「あの子、ばーちゃん子だったのよ

、ね」とため息をした、

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