第2章2話:文章で描写するのが苦手な場合

 第2章2話です。

 前回のパートで、文章作成が詰まる理由の2つの内のもう一つで、


 (2)文章の表現方法が決まらない


 という理由についてを記載しました。


 物語はある程度想定できている、こういう流れになるんだろうなっていう案はモヤっと出来ている。

 でも、どうやって言葉にすればいいかわからない!


 こういうパターンは良くあります。


 あの小説に書かれているような小難しい言葉の羅列られつをどうやって考えて作っていけばエエねんっていうのは、小説を書き始めた人が最初に直面する難題の一つです。


 まあ、正直な所、何度も書いていくうちに少しずつボキャブラリーがつちかわれてくる部分かと思いますが、じゃあどうやって覚えていけば良いんだろうかってのが中々分からない部分かとおもいます。


 今回は、言葉をどうやって作り上げていけるスキルを身に着けていけるかというのをまとめてみましたので、ぜひご覧になってください。


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★文章構成に困った場合の対処法

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 小説を書く際に文章の構成方法が困った場合、基本的には一人で考え込むことはやめた方が良いです。

 文章構成が思いつかないというのは、『自分のボキャブラリーが不足している』というのがもっともな理由ですからね。


 英単語知らないのに、英語の文章作れってのと同じです。


 そういう場合は、きちんと情報を調べてから、その情報を元に文章を作成していくことが一番です。

 どこから集めればいいの? ってのは、下記の通り。


<収集一覧>

・小説本

・売れている少し古めのライトノベル(※重要)

・小説連載雑誌

・ネットの小説(※当たり外れ多い)


<1.小説本を参考にする場合>

 まず第一に情報として優秀なのが、実際に商用の商品として発売されている小説です。

 プロの小説家が書いている上に、プロの校正担当がメス入れをして文章を作り上げていますので、文章の完成度は完璧なまでに仕上がっています。


 小説の中には、人が何かを起こすシーン、背景の描写シーン、ものを説明するシーンなど、様々な文章が作品ごとに違いを見せながら描かれています。

 文章を書くならばという点では、やはり創意工夫を凝らしながら深みと面白みが意図して詰め込まれています。

 参考にするにはばっちりでしょうね。

 参考方法は、自分が今書きたい描写と似た文章を探し当て、それを参考に自分の小説に文章を落とし込むという方法です。


『パクって自分のものにする』


 普通の文章に著作権はありません。言葉の表現はプロから盗んで自分のものにするのはとても大事なことです。


 様々な作品を読んでおけよと小説家志望によく言われる理由は、文章表現力を上げることが出来るからという意味も込められているからです。

 2000年〜現在くらいの近代作品で探せば、ある程度時代に近い世界観で文章を真似ることが出来るでしょう。

 ぜひ、おすすめします。



<売れている少し古めのライトノベル>

 多分カクヨムで書いている人の大多数はライトノベルに近い作品を書こうとされていると思います。

 文章としても、ある程度簡単に仕上げても良いし、情報を的確に記載できれば、小説本よりも深く言葉を意識する必要がないコンテンツです。

 入門としては、的確な参考書となるでしょう。


 ただ、ライトノベルは結構文章作成能力という点ではアタリハズレが激しいものなのかなと思っています。


 ハルヒのように文章の完成度は高いけど全体的に癖があるものだったり、僕は友達が少ないのように、意図したおふざけ表現を混ぜながら作っている作品など、アレンジを強く入れているが故に、参考にしにくいものが結構多いからです。

 あと、ものによっては単純に参考にする価値がないものも混じってたり……


 特に、最近だとクオリティ無視で作品販売を乱発していることもあり、参考にしてしまうと、むしろボキャブラリーが変に歪んでしまう場合があります。

 参考にするにしても、限られたものになってしまうでしょう。


 個人的にですが、『とらドラ!』はかなり丁寧な描写をしている作品だなって思っています。

 ライトノベルを参考にするなら、是非オススメしたいシリーズですね。



<小説連載雑誌>

 小説連載雑誌というのは、その名の通り小説が書かれている雑誌のことです。

 コンテスト応募や定期連載などですね。


 雑誌掲載の特色は、とにかく新しい作品が出され続けていることです。

 様々な人が読むコンテンツとして、常に最新の表現力を求められている場所であり、執筆している人も、とにかく新しさを提供しようと文章の工夫にはかなり力を入れている部分かと思います。


 若い人で雑誌に載せられている人とかだと、ある程度の文章作成能力はありつつ、言葉の工夫力にセンスがあるケースが多いですので、目を通すだけでも新しい発見があるかもしれないです。


 スニーカーとかライトノベルの雑誌とかもあったと思いますので、試しに1冊だけ買ってみてはいかがでしょうか?



<ネットの小説>

 正直、保証できない。

 商業になっていいだろレベルの当たりもあるけど、多分、ほとんどがハズレで、参考にしきれないものが多い。


 書籍化していない作品だと特に、売るために書いているわけではないという感覚の人も多いので、クオリティ面で詰めきれていないのが結構多い。

 あと、校正担当がいるわけじゃないので、書籍化された小説本と比べると、参考にする価値は相当下がる。


 ただ、PV数が多い作品のウケの良い文章構成ってのを参考にするなら、大いに吸収する価値があると思います。

 なにが当たるかわからない今の時代、最新のウケの良さは調べておくに越したことはないでしょう。

 クオリティというよりは、プロモーション的な意味合いで。


 野生のプロとか極稀ごくまれで混じっていることもありますが、まあ参考にしないのが無難です。


 あと、マジで本出したいなら異世界作品以外も書けないと後々絶対後悔すると思います。

 技術的な頭打ちと言うか、仕様考案の限界というか……ともかく一般的な作品を書ける前提で異世界を書くという選択肢にしたほうが絶対に良いです。


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 さていかがだったでしょうか?

 文章作成につまったら、とにかく調べて参考にするということが大事です。

 様々な人の書いた言葉というのは膨大です。

 自分の殻に閉じこもらずに、ドンドンと外の世界の情報を手に入れていきましょう。


 次回は、文章作成能力を鍛える方法についてまとめていこうと思いますので、どうぞ宜しくお願いします。


 タチマチP

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