第19話 事件収束・その後
男「(__結局、あれは全部部長たちの自作自演だったそうだ)」
男「(俺も何度か校長室に呼ばれたが、周りにいた人たちや監視カメラの映像で俺の無罪ははっきりと確証された。それと取り調べの結果、あの事件の主犯は部長だということが判明。部長たちはまとめて無期停学処分となった)」
男「(しばらくした後俺は職員室に呼ばれ、中に入ると部長たちが勢ぞろいしていた。彼らは順々に頭を下て謝罪を口にし、部長は俺に掴みかかってきた)」
男「(『お前さえ居なければ! 俺は女ちゃんと! 本屋大賞だって! うわあああああああああ!』先生方に取り押さえられた部長はそう喚いていた。狂っていると思った)」
男「(後日、部長は退学処分になった。至極当然の処置だと思った)」
男「(そして俺たちは、今も放課後の文芸会をしている。今日は俺が早く来て、本を読みながら先輩のことを待っていた)」
女先輩「やあ、お待たせー。すまんな、ホームルームが長引いてしまって」ガラガラ
男「あ、先輩。どうも」
女先輩「うんうん、だいぶ腫れが引いてきたねぇ。良かった良かった」
男「まあ……いつまでも先輩に、不細工な顔は見せられませんからね」
女先輩「お? 言うようになったじゃないか、このこの」ツンツン
男「つつかないでください! もー!」
女先輩「はっはっは」
男「ったく……。たまには大人しく、静かに読書でもしたらどうなんです」
女先輩「いやあ、私は読書している君を見るのが好きなんだよ。格好良くて、可愛くて、ついつい邪魔したくなっちゃうんだ」
男「……傍迷惑な愛情ですね。まあ、好きにしてくださいよ」
女先輩「ああ、そうさせてもらうさ」
女先輩「おーい、男くーん」
男「はいはい何スかー」
〜 fin 〜
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます