第18話 逮捕

男「せ、先輩…?」

女先輩「どこへ行こうというのかね。これだけ騒ぎを大きくしてタダで済む訳が無いだろう。刑法230条名誉毀損罪だ、証人も証拠も揃っている」

ギャルA「はぁ〜? な、何よアンタ、刑法なんてそんな大袈裟な…」

ギャルB「そ、そうよそうよ! 無関係な奴が口を挟まないでくれますぅ〜?」

女先輩「無関係ではないよ。私は彼の恋人だ」

男「⁉︎」

ギャルA「なっ…!」

女先輩「おい、そそくさ逃げようとしているそこの男ども! 貴様らにも同行してもらうぞ。同じく名誉毀損罪、加えて言い逃れようの無い暴行罪だ!」

部長「ひっ! ……ち、違うんだよ女ちゃん、俺はそこの女どもの言葉に勘違いしちゃって……」

ギャルA「ちょっ、何言ってんのよ! 元はと言えばアンタがこのオタク野郎を痴漢にしろって__あっ」

部長「おまっ__」

女先輩「……どうやらまだまだ聞かねばならないことがあるようだな。駅員さん。ひとまずこいつらを全員駅の事務所へ。警察への通報は済ませてあります」

駅員「は、はい」

女先輩「そこのお姉さんも一緒に来てもらってよろしいでしょうか?」

女性「ふふ、もちろんいいよー。彼氏クンのため、だもんねー。断れないよー」ニヨニヨ

女先輩「……口調はさっきのままでお願いします、先輩」

先代部長「おっと。失礼失礼」

女先輩「男性の方もよろしいですか?」

男性「あ、ああ。構わないよ」

女先輩「ありがとうございます。……ああ、もちろん君もだぞ、男くん。その傷の応急手当てをしなくてはな。救急車も呼んでおいたから、少しの間だけ我慢してくれ」

男「あ…? あ、はい…ありがとう……ございま……」カクッ

女先輩「……男くん? おい、男くん! おい! しっかりしろ、__、____!」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る