12月28日
「来てくれてありがとう、雨宮くん」
嬉しそうな彼女の笑顔を見ることができた。
そう認識した瞬間に、ぷつっ、と何か切れる感じがして、目の前が真っ暗になる。
「どうしたの?」
……体が動かない。
「ちょっと……雨宮くん、そんな、嘘……!」
冷たい。しんどさから解放されてゆく。
日岡さん……。
声が、遠いんだけど……どこにいるの……?
「先生っ! …………看護婦さぁん……!」
僕の意識はそこで途切れた。
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