これで安心魔法生物対策

 またまた、出番の火箱先生だ。

 今回はヒーロー側と悪の組織側の謎生物達の話をしていくぞ。


◎魔法生物(通称・謎生物)

 魔法世界(正式に名付けられる前に消滅済み)という世界特有の知的生命体。見た目は50cmくらいのぬいぐるみにしか見えない。

 魔法世界は王国が統治していて一~五号はその王国の近衛兵だった。

 魔法世界はそれだけで完結している閉じられた世界であったため、他所の世界からの脅威には弱く、外来種となるステインに一瞬で滅ぼされた。

 間一髪でなんとか逃げだした五匹は別世界である現世へと逃げ込む。そこで再起を図る予定だったが何者かの横槍によりバラバラに漂流し、現世で一年以上経過してようやく合流した。

 ヒーローに憑いているのは特定の人物にしがみ付いていないと循環している魔力に流されてしまうため。普段は薄皮一枚隔てた世界の狭間と呼ばれる場所で力の回復や温存をしている。

 超常現象対策課の危険度ランク分けではC+。個人でどうにかできるレベルだ。



〇一号

 赤羽に憑いている犬型のぬいぐるみ。

 生き残りの謎生物内で暫定的にリーダーをやっている。

 言語が違うため名前が伝わらず赤羽に一号と命名された。


〇二号

 青山に憑いている猫型のぬいぐるみ。

 精神魔法体隔離空間バリアという位相をズラす空間を作り出して現世を守ろうとしたが、結果として問題解決を非常に難しくした。


〇三号

 黄瀬に憑いている鳥型のぬいぐるみ。

 しっかり者だが黄瀬には振り回され気味。


〇四号

 緑山に憑いている魚型のぬいぐるみ。

 作中で感知していたのは実はこいつ。


〇五号

 桃井に憑いているヘビ型のぬいぐるみ。

 口が悪いが小心者のため、威圧的な人間は苦手。


 謎生物の共通の対策としては持久戦に弱いという事だな。基本的に魔力の塊だから使えば使うほど存在が希薄化する。

 他の対策としては魔力を送り込むのも有効だ。他の存在から魔力なんかを送りこまれると魔力が混ざって下手すれば自分を維持できなくなる。人に憑いてるとは言ってもエネルギーを吸わなかったのはそれが原因だ。


◎悪の組織

 ステインを自称する悪の組織だ。作中では組織と呼んでいたが実際にはステインと名付けられた化け物の生態として暴れていたというのが正しい。

 淀んだ魔力を取り込み、正常な場の魔力を汚染して汚染された魔力がより大きな淀んだ魔力になりそれを取り込む。という事を繰り返して成長していった。

 一定以上成長すると子分として怪人を生みだすようで、本体であるステインの端末として現世を汚染しようと暴れていた。

 現世に来る前に天国やら地獄などの異世界に侵攻していたが返り討ちにあって追放されているという過去を持つ。

 超常現象対策課の危険度ランク分けではB。相性関係なく支部で倒せるレベルだ。


〇イノシシの怪人

 肉弾戦を得意とするイノシシの怪人だ。魔力の流れをせき止め魔力を淀ませようと暴れまわった。

 せき止めるほど暴れる前に俺に制圧され、その後はヒーローに倒された。ステインから見ればあまり役に立って無い奴だ。

 これは他の怪人にも共通することだが、肉体を破壊しても本体である謎生物には効果がなく。肉体を壊す或いは追い出すかして、上記の謎生物と同じように倒さなければならない。

 対策としては完全に倒すのは相性次第だが、倒すだけなら落とし穴みたいな単純な罠が効果的だな。封印の魔道具があるならそれを使えば抵抗できずにすぐに捕獲できるぞ。


○ライオ

 四幹部と呼ばれるステイン内でも強力な四体の怪人のうちの一体。ライオンの怪人としてヒーローと戦っても正面対決で勝ち越せる程度には強い。

 一振りでトラックを粉々に出来るほどの強力な手足を持ち、触れただけで消滅するようなレーザービームや一瞬で蒸発させられるほどの火炎放射などを他の怪人とは比較にならないほど強い怪人だ。支部長クラスじゃないと勝つことはかなり難しいぞ。

 対策としてはこいつよりさらに強い奴(例えば俺みたいな支部長クラス)がねじ伏せる以外に対処法は存在しない。つまり自分が最強と思ってない限りは出会ったら逃げろ。

 あるいは戦いにならない程度に格の違う能力(あるいは魔術)でどうにかするしかない。……そんなやつ日本でも二桁いかない程度の数しかいないけどな。


〇ステイン

 悪の組織のボス――というよりそのものだな。

 正体は魔法世界が何者かに汚染されようとした時に自分の命と引き換えに魔法世界を守った魔法世界の王子様だ。

 魔法世界から汚染を引き連れて、魔法世界から掛け離れた世界の狭間で汚染をどうにかしようとしていたが、魔力が汚染されるにつれ人格が維持できずに最後には元の人格が限りなく希薄化された。

 そのせいか本能的に動くようになり、上記の行動を繰り返しながら彷徨いより強大な汚染となって帰省本能からか命をかけて守ったはずの魔法世界に戻り、魔法世界を滅ぼした。

 その時に、魔法世界の住民を大量に取り込んでいる。怪人になったのは取り込まれても消えなかった謎生物達だ。それも元の総数から考えると一握りしかいないが、数としては軽く東京の人口を超えているから気をつけろ。

 生み出す怪人にもランクがあるが下は一般人レベルから上は支部長クラスまで強力な怪人を多数生み出せる。ただし、強力な怪人ほど生み出すのに力を使うから四幹部クラスは理由もない限り生み出さないぞ。

 対策としては近づかない事。近づいたら取り込まれて汚染されるから絶対に遠距離攻撃を心掛けろ。

 封印の魔道具を使っても、取り込んだ謎生物を身代りにするからあまり意味はない。大量に用意できるのならそれを繰り返していけばいつか倒せるだろうがおすすめはしない。

 魔力の汚染で狂った謎生物なので捕まえることが出来るのなら汚染を清める浄化などが効果的だな。


 これで第一章の解説や設定の話は終わりだ。

 第二章でまた会おう。

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