第18話 『御飯小路さん』その3

 青年は、話しを続けます。


「あなたのお父様は、この島の秘密を、探ろうとしていました。まあ・・・あなたのように、ね。もちろん、非公式に、ですよ。そこで、学生の中で、もっとも信頼していた僕の父に協力を求めました。」


「ほう・・・。あの、あなたのお父さんは?いまは、どこに?」


「この島にいます。」


「え? それはまた、じゃあ、父の居場所を知っているんですよね。どこにいらっしゃるんですか?」


「この店。」


「は?」


「この店のオーナーです。」


「なんと!! すぐに合わせてください。」


「無理です。」


「どうして?」


 青年は、お嬢様と一旦顔を見つめ合ってから答えたのです。


「宇宙人に、なったから。」


「どぎょわ~?!・・・」


「あの、それって、憑依されているってことですか?」


 番長が、言ってしまいました。

 

「ああ、やはりご存じだったんですねぇ。あなた方の中の一人に、特殊能力者がいらっしゃるということだな。」


 ちょっと、気まずい雰囲気が、その場に流れたのです。



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