第3話
母は俺の才能に酷く怒りを覚えた。
「こんなことに才能が出ても意味がないじゃない…」
ずっと頭を抱えて、指を机にコツコツとあてていた。
「ほら、そんな悩むな。芸術だって素晴らしい才能だ、損ではないぞ」
父がどこか誇らしげにそう言うから、母は立ち直り
また俺に色鉛筆を握らせてくれた。
◇
そんなある日の話だ。
「花を花を、花を」
俺はあの笑顔を思い出すだけじゃあ満足できなくなってしまった。
仕方なく外に出て、花壇を眺める。
それでも足りなくて、子供には少し遠い森へ走った。
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