第6話おウチで簡単すぐできるヘウポウの煮物

数年前は見慣れない食材だったヘウポウも、だいぶ市場(しじょう)に出回るようになりました。でもまだまだ「お店でみかけても、料理の仕方がわからないわ〜」なんて奥さんも多いはず。そこで簡単でおいしくできるヘウポウの煮物の作り方を紹介しちゃいます!

 ヘイポウはツヤツヤとした新鮮な物を選びましょう。頭は食べられないので切り落とし、中綿と背骨を取ります。背からではなく腹から開くのがポイント!

 食べやすい大きさに切ったら、塩を入れたたっぷりの湯で下ゆでをします。余分な脂が浮かんできたら、いったんお湯を捨てましょう。

 ゆであがったら改めて味をつけていきます……


 マシンガンが鳴り響いた。銃口がむけられた先には、昆虫のような外骨格に覆われた二足歩行のエイリアンが立っていた。大きさは人間の数倍はあるだろう。その光景は、背景の崩れたビル、めくれあがったアスファルトのせいでB級の映画のようだった。

 三人が集中砲火を浴びせているにもかかわらず、エイリアンには傷一つなかった。

 エイリアンは人間には理解できない言語で何か言った。

 尻尾が振り上げられ、その先端に付けられた円筒型の道具が、一人の人間の胸に押しつけられる。飛び上がるようにケイレンを一つして、男は倒れた。エイリアンは男の襟首をつかむ。

「くそ!」

 こうなったら助けられる見込みはない。残された二人はビルの中に逃げ込んだ。

「あいつは、どこに連れていかれるのかな」

 その謎は、おそらくすぐに分かるかも知れない。エイリアンは仲間の体を宇宙船に積み込んだあと、またここにやってくるに違いない。そうしたら、逃げ切る自信は無かった。 このエイリアンがやってきてから、五年がたった。この化け物は、神出鬼没で、毎日人間をさらってはどこかにある母星に運んでいた。

「さあな。噂によると食べられちまうみたいだぜ」

 話し掛けられた男は自嘲気味に笑った。

「聞いた話だと、あのエイリアン達は俺達人間の事をヘウポウとかいうふざけた名前でよんでるらしい」

「ヘウポウ? なんだってそんなふざけた名前がついたんだか」

「なんでも、語源はシメる時にそう鳴くからだってよ。『ヘルプ』がなまったんだろ、たぶん」

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