第16話:ジジーの小便か

 やっとの事で六平も覚悟を決めたようで……


「お里さん、オレでいいんだね」

 なんて、野暮な事を聴きやがる。


「はい、六平様のお好きなように……」


 さっきから、そう言ってるっていうのに、

「本当に、いいんだね」

「はい……」

「本当に、本当に……」

「はい……」

「本当に、本当に、本当に……」

 おいおい、いつまで、その問答は続くンだい。


 朝になってお天道さんが顔出すじゃね~か。


 こっちは、旦那が待ってるンだ。

 いっくら、暇をもて余してるからって……

 え、ああ、暇をもて余してるワケじゃぁ、ねえって……。

 さいでした。


 ほら、あたしが怒られた。

 それもこれも、六平がジジーの小便みて~にダラダラやってるから、こうなるんでしょ。


 とっとと始めてくれってモンですよ。

 

 ねぇ、旦那~……(笑)」

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