第14話:勿体ないお化けが出てくる

 え~、これ以上、何が必要なんで~……

 六平よ~。


「どうしても、ダメですか」

 お里は辛そうに聴いた。


「え、あの……、ですね……」

 ハッキリしない六平。


「そうですね……」お里が、

「六平様から見たら私は年増ですもの、お気にめししませんよね……」


「いえ、滅相めっそうもない。

 オレなんかにぁ、勿体もったいないくらいのモンですよ。お里さんは……」


 おいおい、六平よ。

 だったら、ここいらで腹くくってくれよ~。


 旦那だって……、カンカンなんだ。


 向こう三軒隣りから勿体ないお化けが二十人くらい行列してるぜ。

 まったく……」


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る