第8話:足だってあるでしょう

「私を幽霊だとでも思ってますか。」


「あ、いえいえ……、そんな事は

……。」


「どうです。」

 とお里は六平の手を取り、

「脚もちゃんとあるでしょう。」

と自らの足を触らせました。


「あ、ああ……。」

 まるで、それじゃ、本物の

幽霊を見たって顔です。


 お里は、六平の手を持って

放さない。

 自分のスベスベの太ももに

押し付けていきます。


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