1日目も終わり、一段落かとおもったら想定外(俺)のハプニングに見舞われました

まさかの恵も参加のライブも無事に終わり、俺たちは、晩ごはんを食べて、ホテルに戻った。


「ふ~、今日はなんか濃い1日だったな」


「そうだね。私は別に知らない人もいたからそうでもなかったけど」


「あれ?恵って朱音さんに会うのって初めてだっけ?」


「多分初めてだったと思うよ?」


「そっか。まあどっちにしろ楽しかったな。こんな楽しい旅行が後3日もあるんだから楽しみだよな」


「そうだね。……………ほんとは二人きりがよかったんだけど…」


「ん?恵何か言った?」


「ん~?鈍感ラノベ主人公な倫也くんには聞こえてないならいいよ」


「いや気になるから⁉」


「まあそんなことはおいといて、明日はどうしよっか?」


「おいとくなよ……明日は普通に世界遺産巡りでいいんじゃね?」


「アニメショップとかはいいの?」


「ん?ああ、明日は純粋に京都を楽しもう。今日は何だかんだでほとんど二次関連のところしか行かなかったからな」


「うん、わかったよ。最初はどこ行こうか」


「う~ん、無難に清水とかかな?」


「…そうする?」


「どした?恵もどっか行きたいところあるのか?」


「う~ん、無くはないんだけど」


「言ってみてくれよ。元々これは恵発案の旅行なんだから、恵の意見を優先させたいんだ」


「まあ今日は完全に倫也くんの意見優先だったけどね」


「うっ……」


「まあ今日に関しては私がいいよって言ったから気にしなくていいんだけどね」


「そっか……で、行きたいところってどこなんだ?」


「平等院かなぁ。まあどっちかっていうと平等院より宇治抹茶飲みたいなっていうところの方が大きいんだけどね」


「うん、じゃあ明日は宇治に行こうか」


「いいの?」


「いいもなにも明日は俺、恵の行きたいところに行きたいんだ」


「…っ、そう…なんだ。じゃあ明日はよろしくね」


「ああ、ところで明日の朝ご飯ってどうなってる?」


「確か朝はバイキングがあったと思うよ?」


「そうか。まあ明日は日曜だし混むだろうからちょっと早めに出ようか」


「そうだね。わかった。でも今はとりあえずお風呂はいるね」


「了解。先にどーぞ」


「…別に一緒に入ってもいいよ?」


「ばっ、なに言ってんだよ⁉」


「冗談だよ?」


「もう、心臓に悪いからやめてくれ///」


恵が急にこんなこと言ってきたから俺は赤くなってしまう。前までこんなこと言ってくるやつじゃなかったのにどうしたんだろう……



そうして俺たちは二人とも風呂に入り、それぞれのベッドにもぐったのは10時を少し過ぎた頃だった。



…そして翌22日の朝、事件は起きた。


「んぁああ、今日はよく寝たな」


とか一人呟きつつ隣のベッドを見ると、誰もいなかった。


「あれ?恵もう起きたのかな」


そう思い、ならば二度寝しても起こしてもらえるだろうと眼を閉じて、寝返りをうったときだった。


…むにゅっ


「ん?何か柔らかいな?しかもいい匂いがする」


むにゅむにゅっ


「あっ……ふぁ……んっ」


「ん?………ん⁉」


「……倫也くん、セクハラはダメだよ?」


「いやいやそれより何で恵が俺のベッドで寝てるんだよ⁉」


そう、事件です。恵が俺のベッドで一緒に寝てるっていう。


「これは俺は悪くないだろ⁉」


「ん~、まあそうかもね」


「じゃあもう一度聞くぞ?何で恵が俺のベッドで一緒に寝てるんだ?」


「何でと言われても特に理由はないんだけど……強いて言うなら、ドッキリ?」


「いや心臓に悪いから⁉そんなドッキリいらないから‼」


「でも目が覚めたでしょ?」


「ま、まあそれはそうだけどさ……」


「倫也くんの事だから二度寝すると思ってね」


「ありがとう恵………って何かいい話風になってるけどダメだから⁉勝手に他人の布団はいってきちゃダメだから⁉」


「まあ終わったことだから気にしない気にしない」


「くっ……もうするなよ?」


「はいはいわかってるって」


「……でも去年はあんなにキャラが死んでたのに、昨日今日と何か濃くなってきたな」


「それを聞いて私は喜んでいいのかよくわからないんだけどね」


「っよし‼まあ細かいことはおいといて、朝ごはん食べに行こうぜ」


「そうだね。今日も色々いくから元気出していこうか」


「おう‼」


こうして、詳しい理由の語られなかった恵布団侵入事件が終了し、俺たちは何事もなかったかのように部屋を出た……

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