第九夜/ゲーム語り/『ダイスリグレット』

1.ゲーム概要

デザイナー:インカ&マークス・ブラント(ブラント夫妻)


ゲーム種類:ボードゲーム

プレイ時間:20分(筆者実測:5分(1プレイ))

プレイ人数:2~4人(筆者推奨:4人)

定価:不明


ボードゲーマーが4人。無数のサイコロ。何も起こらないはずがなく……


2.感想

★★Very Good!~ブランド夫妻が送る快作ダイスゲーム!


箱を開けると、中には布袋、ゲームボード、4つのカップ、それに36個ものサイコロ(青、緑、黄色、赤各6個)が入っています。


はじめにすべてのダイスを布袋の中に入れ、3人なら12個、4人なら9個のサイコロといった具合にプレイヤーに均等に配っていきます(色はランダム)。


各プレイヤーは、配られたサイコロを振り、ボード上に置いていき、すべてのサイコロを置ききることを目指します。


ボードには各色ごと1~6のサイコロの目が描かれたマスがあり、プレイヤーは以下のルールに則って、サイコロを置いていきます。


1)各マスに置くことができるサイコロは対応する色のサイコロのみ

2)1つのマスには1個までしかサイコロを置くことができない

3)各色ごと1のマスから順番に埋めていかなければならない


さて、ここまでの説明で何となくゲームの内容はつかめてきたものの「一体何が面白いんだ?」と思っている向きもあるかと思います。


無理もありません。実はこれまでの説明には、ひとつ重要な情報が欠けているのですから。


このゲームに手番という概念はありません。


「ダイスリグレット!」の掛け声でゲームが始まってからはのです!


例えばこんな風に。


「ダイスリグレット!」ガシャガシャガシャ!「2つ置けた!」「1個もない!」ガシャガシャガシャ!「でねえ!」ガシャガシャガシャ!「やっぱりでね……いや、赤3置けた!」ガシャガシャガシャ!「よし、全部置けた!」「ギャー!!」


プレイヤーはサイコロを振り続け、振り続け、振り続け、そして酸素欠乏症になります。いや、本当やってみるとわかりますけどめっちゃ息苦しくなりますよこれ。



ブラント夫妻と言えば『村の人生』でドイツ年間ゲーム大賞(エキスパート部門)を取り、その後も『ムラーノ』や『ガンジスの藩王』など重量級ゲームを作るデザイナーとして有名ですが、筆者としてはこの『ダイスリグレット』を大いに推していきたいところです(オープン会開始直後に会場をあっためるのに便利なんですよねこれ(笑))。

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