第三夜/ゲーム語り/『キングドミノ』
1.ゲーム概要
デザイナー:ブルーノ・カタラ
ゲーム種別:ボードゲーム
プレイ時間:15分〜20分(筆者実測:20分)
プレイ人数:2~4人
定 価:3,000円(税抜)
みなさんは辺境の王となり、自分の王国を発展させていきます。草原、海、麦畑、鉱山などからなるたった25マスの王国をもっとも繁栄させるのは誰なのでしょうか?
2.感想
Very Good!~古くて新しい
カラフルかつキュートな箱を開けると、お城のタイルシート(型紙から抜いて組み立てる)と、王様コマ4色×2、それに48枚の長方形タイルが入っています。
48枚の長方形タイルは地形が描かれた2つの正方形マスを並べたかたちになっています(同じ地形が2つ並んでいることもあれば別々の地形が並んでいることもあります)。ドミノ牌(数字が掛かれた正方形を2つ組み合わせたもの)とよく似ているのでキングドミノというわけですね。あまり厚みがないのでキングドミノでドミノだおしは難しいですが。
プレイヤーは各自この地形タイルを自分のお城の周りに並べていくことで、国づくりをしていきます。
地形タイルを置く際は以下のルールを守る必要があります。
・すでに置いてあるタイルにつなげて配置すること
・そうした時に、最低1マスは隣接するタイルのマスと地形が一致していること
※お城はどの地形とも一致しているとみなします
・5×5に収めること
文章で書くとなかなか難しいですが、この手のゲームとしてはかなり配置制限が緩い方ではないでしょうか。
さて、ここで『キングドミノ』の勝利条件について説明します。
地形タイルには王冠が描かれているものとそうでないものがあるのですが、最終的につながっている地形ごとに「王冠マークの数」×「土地のマスの数」を計算し、合計したものがプレイヤーの点数になります。王冠がなければいくら土地があっても点数にならないというのがポイントですね。
なのでできる限り王冠マークのついたタイルが欲しいわけですが、ではどうやってタイルを獲得するのでしょう?
はじめにタイルの山(箱をそのまま利用できます)からプレイヤー人数分のタイルを取り、裏にして並べます。裏面には数字が書いてあるので、数字の順番に並べ直してから表にしましょう。そして、その上にプレイヤー駒をランダムに置いていきます。さらにその横にもう一度、タイルをプレイヤー人数分裏にして並べる→数字の順番に並べ直す→表にする、とやれば準備完了です。
プレイヤーは数字が小さい順に、今自分のコマが置いてある地形タイルを自分の王国に配置し、さらにまだ駒が置かれていないタイル上に自分のコマを置いていきます。
全員が駒を新たな土地タイル上に置き終わったら、新たにタイルをめくって同じことを繰り返していきます。
お察しのとおり、価値の高い土地タイルほど数字が大きい傾向があります。
そして、数字が大きいということは、次の手番が遅くなる(選択肢が減る)公算が高くなるということを意味しています。
もちろん数字が少なくとも自分にとっては価値の高いタイルもありますし、他人に稀少な地形を独占させたくないがためにあえて手番が遅くなる選択をするということもありえるでしょう。
やっていることはランダムに選ばれた4枚のタイルから1枚を選んで自分の王国に置いていく、ただそれだけなのに、タイルを価値順に並べて、手番順の競りという要素を加えることで、実に悩ましいゲームとなっている点がユニーク。
短い時間で遊べて、ルールも簡単、そして運と戦略がほどよいバランスで求められる昔ながらのドイツゲームを感じさせるあたたかなゲームです。
※ルールを構成する要素自体は比較的最近の作品にインスパイアされているような気もするので、あくまで遊んだ感触として、ということです
※全員がタイルを暗記した状態で遊んだ場合はこの限りではない
お値段も控えめですし、ちょうどドイツ年間ゲーム大賞の候補作にもなったようなのでこの機会に遊んでみるとよいでしょう。
3.補足
・ルールブックの裏面に地形と王冠がそれぞれ何個づつあるかが書いてあります。プレイヤー全員から見える位置におくと良いでしょう。
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