第141話 今日でおしまい

この日々の事柄シリーズは、置いておくことにしました。

2017年版は、今日でおしまいです。


☆無料にはワケがある

 どんなものであれ、提供された商品やニュースには、

 それを提供する側の意図というものがあって、

 広告収入で成り立つインターネット業界だって、

 無料のワケがある。

 そんなことは常識です。


☆わたしの知っている無料小説サイト

 いちおう知っているサイトは、Res-Cブログ、Note

 ツギクル、小説家になろう、カクヨムの5つ。

 これだけ見て全部を判断するってどうよ、と言われそうだけど。

 なんだかなぁって思うわけ。

 どのサイト見ても、自分好みの話を中心に書いている。

 それが悪いわけじゃないし、カクヨムには 

 「私小説風のライノベ」 もあるし、

 わたしだって自分好みの話を書いてるけどね。

 なんだかちょっと、飽きてきた。


☆特に目立つのは異世界もの

 異世界ものがこんなに定着しているのは

 きっとこれが、ひとつの 「昔話」 のパターンを踏んでいるからでしょう。

 この先も、昔話が廃れないかぎり、異世界ものは廃れない。

 手を変え、品を変え、パターンを変えて、

 悪を討つ! というストーリー展開が繰り返される。

 水戸黄門と、同じことです。

 この種のアニメは、

 飽きたと言われつつ、放送される。

 シナリオだって、書けるパターンが決まってるから、書き手には不足しない。

 次から次へと現れては消えていく、あぶくみたいなものです。

 あぶくでも、夢がかなったと喜んでるひともいますが、

 契約しても、その後連絡してくれない出版社もあります。

 つまりは、本に強烈な個性(ウリ)がないために、

 その他大勢に追いやられてしまうのです。

個性を磨き上げること。それには流行を研究することも

 含まれるのかもしれません。


☆流行は続く。だが、自分は?

 来年以降の予測をしてみます。

 いま、話題は大相撲ですが、

 憲法も注目されています。

 そこで、考えたのですが、

 憲法が改正されて自衛隊のことが書き込まれたら、

 当然、専守防衛ではなく、先手必勝 という名の戦争が始まるでしょう。

 表向きは、『国際社会(アメリカ)の 要求に 屈する』 という形をとるはず。

 若者が戦場に駆り立てられていくわけです。

 そのときも、たぶん、異世界ものは続くでしょう。

 つらい現実から逃げたくなるのは、だれだってそうだから。

 そんなとき、社会に属した小説を、書くことができるでしょうか。

 人間は、社会的な生き物です。自分一人で生きてるわけじゃない。

 「反日」 と言われても、現実を書くことができるでしょうか。

 「炎上」 と言われても、声を上げることができるでしょうか。

 売れるから楽しく逃避する小説を、という行動変容の要求に、

 どこまでわたしたちアマチュアは、屈せずにいられるでしょうか。

 一向に 増えないPV(無視)や、悪意あるコメントに

 ヘコまないでいられる強さを持つことができるでしょうか。


 戦争をするにあたって、最初に やり玉にあがったのが

 作家や学者、教育者など知識階級のひとびとでした。

 『非国民』 な言動をしたという理由で 牢屋にぶち込み

 非道な拷問に掛けて殺しました。

 それを見た庶民は震え上がって、お互いの言動を監視するようになりました。

 

 無料にはワケがあります。

 台湾で日本人が神になったという情報も。

 アジアで日本人がどれだけ活躍したかという情報も。

 はっきり言って、意図がある。

 ガダルカナルやブーゲンビリアで日本兵がどれだけ惨めな戦いをしたか。

 なぜ、大本営は、かれらを見殺しにしたのか。


 だれもなにも言わないままに、今年も終わっていくのです。


 平和って、なんだ。

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日々の事柄 2017年版 田島絵里子 @hatoule

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