第140話 『僕たちのインターネット史』読了

☆大衆は女だ

 『僕たちのインターネット史』 (亜紀書房)を読了しました。

 非常に面白かったですね。日本独自のインターネット史を、 

 対談式で紹介していたんです。

 いわゆるネトウヨの話もありました。

 わたしには、

 ネトウヨはどういうひとたちで、

 どんなことを主張しているのかは知りません。

 しかし、インターネットでは、扇状的な事柄が

 PVを集め、話題になり、、

 社会的に支配力を持つようになる、という言葉が書いてあって、

 ああ、ヒトラーが

 「大衆は女だ」

 と言ったのはウソじゃなかったなと

 暗澹たる気持ちになりました。


☆グーグル検索から漏れているサイトたち

 グーグル検索から漏れているサイトもたくさんあります。

 LINEだって、検索が掛けられていないという話。

 そういうサイトは、仲間内にしか伝播しない傾向があり、

 異質な人とはつながりにくい。

 ツイッターだって、「あなた好みの話題」 に徹しています。

 この状況、アメリカでも同じようで、

 トランプさんの支持者は彼が「フェイクニュース」 と呼ぶメディアを

 真っ向から無視したり、異質な考えを拒否し、

 議論さえしないとか。そういう人たちは増加傾向があるようです。


☆カクヨムでもありましたが

 来年は第一次世界大戦が終わって100年目なのだそうです。

 戦争物を書くのは絶好の機会ですね。

 戦争には、勝敗はあるけど、終わりはない。

 そして、その前兆は100年前と変わらない。

 日本でも起こっている、自分たちで閉じこもる傾向。

 そして、なんでもすぐにビジネスにしてしまう商業主義。

 インターネットが新しい媒体だとしても、それがなんでしょうか。

 初期の頃、『電車男』で 儲かったのはだれでしょうか。

 『電車男』で語られなかった事実があるのに

 だれも見向きもしないのは、なぜでしょうか。


 感動したんだし、信じてるんだからそれでいい。

 その気持ちもわかるけど。

 宗教じゃないんだから、もうちょっと理性を働かせては。

 まあ、インターネットも、そのうち廃れるとは思うけどね。

 

 わたしには、ひとの心を動かすスキルはほとんどないから、

 扇状的な言葉やシーンを書いてPVを集め、

 本を出版して使い捨てられた作家を見ると、

 同情してしまうんです。

 トランプさんの行く末も、ろくなもんじゃなさそうだ。


 


 

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