このすば世界の考察ノート

このすば呪術・壮大なる拡大解釈な設定考察

以下は、本編で使おうと思っていた文章です。

前日譚での会話でも、ある程度は以下の内容に触れると思います。


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呪術考察。


呪術師。呪いを専門とする術を扱う職業。

呪いとはおよそ全ての生物に対して、その生命や精神に悪影響を与える術式である。そういう意味ではプリーストとは正反対の能力を持つ。

このため呪術師は各国家に於いて、育成からその就職まで高度に保護管理されている。

ネズミ、ゴキブリ、藪蚊、雑草、病原体など。呪殺対象は多岐に渡る。とても需要のある職業だ。


毒を使わないで害虫害獣雑草を駆除できるので環境に優しく。

病原体が凡そ生命で、その正体さえ掴めれば、時間はかかるが治療に対する副作用の心配も少ない。

超高級な材料を用いる病気治療のポーションが存在するのにあまり売れない理由はここにある。

外科手術でも、患者の麻酔のために麻痺や昏睡の呪いが使われる。

さらに言えば、醸造管理にも適しており、腐敗菌の繁殖すら防いでくれる。

滅菌処理が必要な一部の食料品…例えば保存食などにも呪術が使われている。


わざわざ裏の世界に入らなくても、表の世界では様々な環境で需要のある、色々な人から感謝されるとても人気のある職業だ。

最早、健康管理にも携わっている呪術師が関わらないで成り立つ産業など、この世界には有りはしないだろう。

格安の宿泊施設でも、ベッドに用いる藁に住み込む害虫駆除に一役買っている。


暗殺者としても需要も無いことは無いが…

収集した髪の毛などをうっかり間違えてしまった場合のリスクが高すぎる。

自分の毛髪と間違えるのはマヌケなので、大抵は禿頭にするが。

禿頭の呪術師なんて、大手を振って自分は暗殺専門だと看板を掲げてながら歩いているようなものだ。当然ながら要監視対象になる。

本人に接触して呪い殺す方法もあるにはあるが。

それなら猛毒の暗器でこっそりと傷つけても同じことができる。

好きなタイミングで呪殺できるというメリットはあるにはあるが。

発動前に専門家に見せれば解呪できるのを考えると、あまり合理的ではない。

そして大抵の要人には専門家がついている。

呪術による暗殺は容疑者の特定を遅らせるために、大抵は世間の呪術師の勤務時間外に行われるが。

それなら定時までに専門家に見せて解呪してもらえばいいだけだ。

このため、その表の世界での需要の多さと比較すると、裏の世界においては呪術師の需要はそこまで多くない。


そもそも人を選り好んで呪殺する危険人物は。

余程の信頼がない限りは、表からも裏からも真っ先に狙われる抹殺対象だ。

何せ極めれば髪の毛一本で遠距離から呪い殺すことができるのだ。

それほどまでに呪術は恐れられている。

余りにも恐ろしくて育成機関も限られている。

濡れ衣が着せられないようにお互いに良識を共有し。

人の呪殺が可能なほどの強力な術式は禁呪扱いで厳重に封印管理されている。

完全なモグリはそもそも高度な呪術は扱えない。


そして意外なのはよく群れるゴブリンやオークなどは呪殺しにくいということだ。忌々しい女の敵である彼奴らのオスは禿頭で。体毛の入手がし難いというのが主な原因だ。


ここ最近に議論されたのは安楽死。ガンや一部のボケは呪術で治せない。このため呪術による安楽死を合法化すべきだと一部で言われているが。現在の呪術組合は全会一致で否定的だ。当分の間、人の呪殺法の禁呪扱いは続くだろう。


このため、人の呪殺を専門とする呪術師なんて、ほんの極々一部の例外を除いて、とっくのとうに廃れたものだと思ったが…


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