第2話

じぶんのところに、いつも来る人、男性。

あっ、自分自身は、

一応、生物学的に女。お遍路もしている。

お遍路で知り合った男性というべきか?

派遣会社で知り合った男性というべきか?

じぶんは、かつて、秩父やお遍路の寺めぐりながら、

その場所その場所で、一日ないし一週間など

派遣会社で働きながら、お遍路していた。

よく判らないけど、毎晩来る人。一寸ウザイ。

だけど、せっかく、このじぶんの処くる人、

“来るな”といえない。

来ると、夜酒を飲みながら、その男性は説法されていく。

此方は頷き聴くのみで、時々書き取ったりした。

次の日しごとでも徹夜になる。全く寝れない。

精神衛生的にも悪いから来ないで欲しい…が、いえない。

それが来ない日もあって、連絡がない。

無いとなんか気になる。

それで布団に入っても寝れない。

来る時は、突然、携帯電話に電話あって、いま近所だから

10分後に行く。

そういう電話以後、ほぼ正確な時間にくる。

まるでわたくしを供養しようと思って来るのか?

その男は、けっこうマザコンで、母が最近亡くなった…、

と話してくれていた。

そんな事を話しにいつも来る。

いつも向こう側から電話あると来る。

いつも来るのは夜の10時~夜中0時くらいまで。

東武線の最終に間に合うようにかえる。

たまに、終電すぎると、部屋に寝ていく。

隣の部屋に寝ていく。

徹夜で呑んで聴いたこともあるが、

基本最終で帰りたいような?感じでいる。

亀戸から亀戸線でいき、

北千住行きに乗り換える。さらに乗り換え竹の塚へかえる。

ということ聴いたが、

その男の名前も知らないし住む処も知らない。


有るとき、

たまたま土曜だったため、

朝帰りになったため、

かえる男のあとをそっとつけた。


じぶんの母方の祖母の墓は

東武線沿線寺に祖母の生前の墓があり、

そっちの方に男性が行くから?

えっておもった。


お寺のお坊さんっだったのかとおもった。

まああり得るかな。

なにしろ、秩父観音めぐりのときに、

秩父観音めぐりしながら派遣会社で働いていた時に

いっしょに、観音めぐりした男性だからね。

日蓮宗の寺の寺の事務所に訊ねた。

聴く際、ちょちょって、ラフで似顔絵を描いて、

事務所のお坊さんに見せた。

「こんな男性?」といって、

そしたら、「居ないよ、そういう男は」

仕方ないので、

そのときは、墓詣りしてかえる。


また別に、

こんども土曜の朝帰りの時に

あとをそっとつけた。

今度は事務所によらず、

その男性のあとをつけた。

お寺のお坊さんは午前中の読経中。

本堂から読経の声が聴こえた。

いつも来る男性は、墓のなかで消えた…。

えっておもった。

朝、近所の人がボランテイアで

墓掃除をされていた。

「此処に中年の親父みたいな男性来ませんでしたか?」

と掃除をされていた近所の人に訊ねたら、

「いや、全く来ないよ」と箒を動かし、落ち葉集めていた。

それで、その近所の人は、「今朝ここであったのは貴女だけだ」

お寺のボランテイアされていた近所の人は言った。


それでまた墓の方に目の前に

いつも来る男性がちらっと見えた。

“えっ?”

そちらの方へ追いかけて行くと、

墓中、くるくる回ってしまった。


掃除をされていたボランテイアの人に

お礼いってその時も墓参りして帰った。


あるとき、

観音様の御告げあったからと、

八王子の叔母から、

42才で亡くなった…という叔母の父の写真を

引き伸ばしたからと、

祖父の写真が送られてきた。

初めて見た祖父の写真。

じぶんの産まれる前に死んでいるために

顔も知らなかった祖父だった。

それを見たときビックリ仰天?

その祖父の写真は、

以前、お寺お坊さんに見せた似顔絵と

そっくり…。


じぶんのところに毎晩きた中年の男性は

祖父の霊?


祖父は、団塊の叔父が産まれて二年くらいで亡くなった…。

じぶんの産まれる前に死んでいる。

祖父の母というのは北千住にいた曾祖母なのだと思う。

この曾祖母は98才迄生きた。

親戚中から息子分迄長生きしたんだといって

けっこう、惜しまれ亡くなった。

もうだいぶ前のこと。

じぶんが小学校の低学年のときに、

北千住の長屋にいったことがあったけど

ほとんど覚えてない。














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