第14話
総理を退任してからの俺は暇だった。国会には顔を出しているが、基本的には特に何もやらなくていい。ただ、党の最高顧問として総理や閣僚の政策に口を出すことはあった。
2040年4月2日、綾乃ちゃんは元気な女の子を産んだ。俺は娘に、「
それから半年が経った10月1日、カレンちゃんは元気な女の子を産んだ。俺は娘に、「
しばらくして、優奈さんと有紗さんが「そろそろ2人目がほしい」と言ってきた。そして俺は、
「そうだな。2人目を作ろうか。他の5人も2人目、いや3人目も作ろうじゃないか」
と家にいたみんなに言った。みんなは俺の言うことに戸惑っていたが、最終的にはみんな同調してくれた。
翌年の8月17日、優奈さんは2人目の子供となる女の子を産んだ。俺は娘に、「
2042年1月20日、茜は2人目の子供となる男の子を産んだ。俺は息子に、「
2月1日、綾乃ちゃんは2人目となる女の子を産んだ。俺は娘に、「
そして8月8日、カレンちゃんは2人目の子供となる男の子を産んだ。俺は14人目の子供、そして4人目の息子に、「
9月半ば、俺の総理退任後3年近く総理を務めていた森さんが突如辞任を表明した。森さんの外交も政策も上手くやっており、支持率も決して悪くはなかった。そのため、俺はなぜ森さんが総理を辞めるのかわからなかった。
森さんは辞任の理由として、
「辞任の理由は党内をまとめ切れなかったということです。3年前。清原さんの総理退任に戸惑った議員が多かった。それが3年間続いたわけです。そして、来年の4月に国会議員の任期が切れます。私は選挙の前に総理を退き、裏方につくことに決めました」
と記者会見で言った。そして、
「次の総理は清原さんに再びやって頂こうと思っています。選挙も清原さんに一任します」
と森さんが言ってきた。俺は森さんのその言葉を聞き、一瞬時が止まった。
そして数日後、党の総会で俺が正式に総理に選ばれた。俺は総理を退任する森さんに幹事長を頼んだ。森さんも幹事長を引き受けてくれた。総理・代表を辞めてすぐ幹事長になるのは極めて異例だが仕方ない。俺が今一番信頼している政治家は森さんなんだから。
こうして俺は再び総理大臣となった。総理大臣に就任当日の朝、俺は、
「清原幸一、今日3年ぶりにこの総理大臣官邸に帰ってきました!」
と官邸の職員にこう挨拶し、そのまま官邸に入った。
その年の11月、俺は国会を解散した。そして、12月中旬に選挙が行われることになった。
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