小学生殺しゲーム
雨がシトシト降っている。
僕が、素手で一対一で殺しあってギリギリで勝てる人間というのは、どういう人だろうと電車のなかでふと思った。
デブには勝てない。殺せない気がする。
若い青年みたいなのにも、まず勝てない気がする。
まあ小学生なら勝てるだろう。
男子小学生は怖いので、女子がいい。
仮に『相手を殺さなきゃ出られない部屋』に閉じ込めたとして、僕はどうやって小学生女子を殺せばいいのかを考えた。
女の子は、白い帽子をかぶっている。
小学校の制服らしきフォーマルなブレザーとスカートを着ていて、グレーっぽいのランドセルには、青い通学路の標識の絵がかいてあるビニールの黄色いワッペンをつけている。
紺のハイソックスをはいていて、靴はローファーだ。
僕は、その女の子と『相手を殺さなきゃ出られない部屋』に二人で入った。
困惑する女の子に僕はこの部屋のルールを教えてあげた。
女の子は防犯ブザーを取りだした。
僕は花を摘むように、女の子の手から防犯ブザーを奪った。
ためしにブザーを鳴らしても、この部屋はどこでもない空間なので意味はない。
僕はこの女の子を殺すにはどうすればいいか考えた。
まっさきに思いつくのは、首をしめて窒息死させることである。
というよりも、素手で殴ったり蹴ったりして、本当に人を殺せるのだろうか?
大人になってからまともな喧嘩をした経験がないからわからない。
包丁があるなら刺せばいいし、硬いものがあるなら鈍器として頭を殴ればいいが、素手で人を殺す方法となると、イメージがわかない。
少し考えて思いついたのは、カッコーの巣のなかで観た、枕で顔面を力ずくでおさえて窒息死させるというやつだ。これは首を絞めて窒息死させるやり方より、直接的でないぶん気がラクそうだ。
素手での殺し合いといっても、服はきているわけで、なにか枕の代わりに使えるものはあるだろう。
しかし、せっかく小学生女子と2人きりで部屋に閉じ込められてるときに、どうせオタクの妄想なのだから、犯せばいいじゃないかと思うのだが、泣きじゃくる女の子を無理やりエッチするような度胸はないと思う。
殺してから服をぬがせてみたりはするだろうが。
2017/5/17
indo小説集 indo @nido1211
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