第7話:シャルロッテとユリアの憂鬱 ※ただし思っていることは違います。
「で、どうしてここにいるのかしら?」
「お嬢様の裸体を覗き見っ--ではなくて。お嬢様のお顔色があまりよくないようでしたので。僭越ながら、私がお嬢様の心のケアをさせていただきたいと思ったからでございます」
「裸体姿で現れるようなメイドの言葉にどう考えても説得力が無いわ……」
一部。おかしな言葉を聞いてしまったような気がしますわね。だからといって、いちいち突っ込んでいると余計に無駄な疲労が溜まってしまうだけなので、ここはサッとスルーすることにしました。
彼女は私の元気のない姿を見てしまった。変に気を遣わせてしまったわね。彼女には申し訳ない気持ちでいっぱいだわ。そうよ。変に落ち込んでいたら駄目なのよきっと。
シャルロッテの気持ちを汲み取るのも大事よね。たまにこの子は変な事を言うところもあるけど、根はとても人思いで優しい女の子。それに私より少し可愛い。年はさほど変りはないけど、そのプロポーションのスペックの高さには少し焼いてしまいますわね。私ももう少し成長が出来たら良いのになぁ……って、つい心の中でぼやいてしまう程に印象的な子ですわ。
「ふふっ、ありがとう。シャルロッテ」
「いっ、いえっ滅相もございませんお嬢様! お嬢様にお仕えることがメイドとしてのこの上ない至高の喜びであり、生きがいでございます。ありがたき幸せでございます!!」
深々とお辞儀をするシャルロッテ。
「そうね……うーん。そうだわ! ねぇ、シャルロッテ。良かったらこの際だけど、お互いに裸同士で親睦を深めたいわ。一緒にお風呂。楽しまない?」
と、柔和で妖艶な笑みを作って彼女に誘いを掛ける。すると――
「ふぇっ?! そっ、そそそんなっ!? おっ、お嬢様のお誘いにこの私。シャルロッテがお断りできる自信がございませんわ!?」
いやいや。そこはどう考えても冗談だと思って謙虚になるべきじゃないのかしら?! と、困った事になってしまった。
あたふたと、挙動不審にテンパっているシャルロッテ。その面白おかしい動きについ思わずクスリッと笑みをこぼしてしまいました。そして彼女の事を見つめていく内に愛おしくなってしまいますわね……。胸がトックントックンと脈打つと共に変な気分なってしまいますわ。
恥じらう仕草のままこちらを見ているシャルロッテ。ついその眼差しのせいで思わず嗜虐的な視線でみてしまう。
「ねぇ、シャルロッテ」
「は、はいお嬢様……」
「こっちにおいで」
「ふぇ……?」
首をかしげるシャルロッテをよそに、私は彼女の手をそっと優しく掴みとり、浴槽の中へと誘います。その行為にシャルロッテは思わず抵抗するのかしら? と、予想していたのですが、逆に従順に恥じらいながらも浴槽の中へと入ってしまいました。
背を私に向けながら腰を下ろし、私に身を委ねてくるシャルロッテ。耳元で漏れてくる彼女の湿っぽい息づかいがよく聞こえます。
そんな彼女の耳元に私は口を近づけて甘い声で囁くことに。
「ねぇ、シャルロッテ。私と楽しいことをしない?」
「お、お嬢さま……そんな……いけません……私にこのようなことをするのはお戯れくださいまし……」
「あれぇ? さっきみたいな変態じみた態度を見せていたのに。いまになって怖じ気づいてしまったの? 私をその気にさせたわりには意外と意気地なしで小心者なのね……期待外れだわ」
「ううぅ、そんな私にどうかご慈悲をお与えくださいましユリアお嬢様……ひやぁんっ!?」
「ほらほら何で変な声を出すの? 私はあなたの腰に手を触れただけよ? なにを楽しんでいるのかしら? 気持ちいいの?」
「いやぁん! おっ、おじょうさま! そんな変なところ触らないでぇ! らめぇ!」
「あらあら、そんないやらしい声出されたらもう私。手加減がきかないわよ?」
「ひぅっ!? やらぁ、やめてぇえ……これ以上はわたし……もう……らめぇ……」
「んー? なにが駄目なの?」
「しょっ、しょんなことぉおいえましぇんおじょうしゃま……んくっ!?」
身体を跳ね上がらせて喘ぎながらも、呂律の回らない彼女が必死に私の快楽の魔の手から抵抗しようと必死に拒んでくる。ここで止めたら面白くなさそうだわ。
手でシャルロッテの柔肌を愛でつつ、玩具のように弄り倒したいという邪な気持ちが心の中でふつふつと湧き上がってきます。
最初ははくびれをなぞり。胸元のふくよかな双胸を触れます。
「んっ!? こっ、これは……そんなっ!?」
なっ、なに。この驚きの柔らかさはっ!? と、触れる度にホワホワと伝わる弾力感。指を食い込ませて握る度に衝撃の走る抱擁力のある柔らかさ。まるで高級品の枕を両手で握りしめる感触。いえ、それ以上の感覚が津波のように襲いかかってきていますわ!!
動揺する私にシャルロッテはなすがままに体をビクビクと小刻みに痙攣させ、自身の体の奥底から来る何かに耐えている様子だわ。時折、喉の奥底から声にならない嬌声を上げて快楽に耐えていますわね。
シャルロッテの身体を抱き寄せる。不敵な笑みを浮かべて思わず舌なめずりをする私。思わず理性の法則が乱れそうになりそうになりましたわ。しかし、冷静なお嬢様を演じている限りはそんな淫らな姿を見せてはいけませんわ。ここはひとまず心を落ち着かせるべきね。
ただ、どうしてももっとシャルロッテと遊びたいと思い、そのまま彼女を引き連れてベッドに向かうのでした。
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